メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

経済再建の立役者を葬り去ったギリシャ国民の民意

花田吉隆 元防衛大学校教授

緊縮政策受け入れ拒否を掲げ、選挙に勝利したラプラス氏

 2015年、チプラス氏はSYRIZAを率い緊縮政策に挑戦。欧州委員会、IMF、欧州中央銀行で構成された債権団が求める緊縮政策受け入れ拒絶を公約に掲げた。ギリシャは一時、長期金利が30%を超えるなど破産寸前までいった。融資を巡る交渉に際し、債権団側は条件として過酷な緊縮政策の実施を要求。しかし、これまで野放図な経済政策に慣れた国民にとり、要求された緊縮政策に沿い増税と支出削減に応じることは簡単にできることではなかった。緊縮財政を条件に2010年に第一次が、また、2012年に第二次支援プログラムがそれぞれ実施されたが、国民の緊縮政策に対する不満と怒りは急速に高まっていった。

180度の方針転換で緊縮政策を推進

 2015年、チプラス氏が登場した時のギリシャはこういう状況だった。チプラス氏は国民の強い反緊縮感情を踏まえ、強硬に債権団と対決する姿勢を打ち出し総選挙に勝利。首相就任後、融資交渉でなおも緊縮政策を迫る債権団の要求を前に、 ・・・ログインして読む
(残り:約1355文字/本文:約2871文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

花田吉隆

花田吉隆(はなだ・よしたか) 元防衛大学校教授

1953年生まれ。在スイス大使館公使、在フランクフルト総領事、在東ティモール特命全権大使、防衛大学校教授等を経て、現在、早稲田大学非常勤講師。著書に「東ティモールの成功と国造りの課題」(創成社)「スイスが問う明日の日本」(刀水書房)等。

花田吉隆の記事

もっと見る