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7月9日(火) 体調悪し。「ハンセン病家族訴訟、控訴へ」。朝日新聞が朝刊の1面トップで報じた記事が、これがまさかの「誤報」となった。NHKが未明から「控訴断念へ」と真逆の報道を「逆スクープ」していたとか。一体何があったのかを検証する必要がある。夏風邪を治すべく、水分をガンガン摂るが効果なし。

 沖縄の習俗を題材にした映画『洗骨』を今夜収録のCSの今年上半期の映画特集に入れるかどうかで迷う。『嵐電』かこれかのどちらか。20時過ぎからCSのTBSニュース「ニュースの視点」で恒例の『今年上半期の映画をふり返る』の打ち合わせと収録。宮内鎮雄さんはすでに300本超の映画をご覧になっている。CSの米澤キャスターが初参加。期せずして、トップは宮内さんが『ビリーブ 未来への大逆転』+『RBG 最強の85才』の合わせ技で決まり。僕も『RBG』をトップにした。これもトランプ現象の逆の側面だろう。85歳のギンズバーグ最高裁判事のドキュメンタリー映画だ。『金子文子と朴烈(パクヨル)』『主戦場』なんかが入る映画評番組は他にはないかもしれないなあ。

『RBG 最強の85才』拡大『RBG 最強の85才』の公式サイトより

 問題は『新聞記者』の扱いだ。僕はこの作品を「別格」扱いにしてランクには敢えて入れなかった。ただ、この映画の製作と公開が上半期映画界の突出した「事件」であることは誰も否定できない。結局、地上波ではないが、テレビ番組で最も長い時間を使って『新聞記者』を紹介したのは、このCSの番組ということになった。

 収録時の僕の発言の一部。<ええとね、『新聞記者』、これはね、東京新聞の望月衣塑子記者という女性の記者がいるんですけれど、この人が、官邸の記者会見でどんどん、どんどん質問で攻めあげていっている。で、ある種、排除されるという、とても緊張した関係が続いているんですけれど、そういう姿をみて、あるプロデューサーがインスパイアされて、今の世の中を覆っている息苦しさとか、気持ちの悪さとか、見えていないものを描こうというんで作った映画なんですけれども、これね、映画の出来についてはいろんな意見があると思うんですよ。ただ僕は、こういうものを作った人の心意気っていうんですか、これ、だからベスト5には入らなかったんですけれど、ある種、別格なんです。こういうものを作ったというだけで本当に凄いことだなあと僕は思っていて、……(以下略)>。

 収録後に宮内さんらと軽く飲食。宮内さんはRBGのTシャツを着てきていた。この自由さ。これこそがかつてのTBSの社風だった。今は何でこんなに息苦しいのか。

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筆者

金平茂紀

金平茂紀(かねひら・しげのり) TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

TBS報道局記者・キャスター・ディレクター。1953年、北海道生まれ。東京大学文学部卒。1977年、TBSに入社、報道局社会部記者を経て、モスクワ支局長、「筑紫哲也NEWS23」担当デスク、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを経て、2010年より「報道特集」キャスター。2004年、ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『ロシアより愛を込めて――モスクワ特派員滞在日誌 1991-1994』(筑摩書房)、『二十三時的――NEWS23 diary 2000-2002』(スイッチ・パブリッシング)など。共著に『テレビはなぜおかしくなったのか<原発・慰安婦・生活保護・尖閣問題〉報道をめぐって>』(高文研)、『内心、「日本は戦争をしたらいい」と思っているあなたへ』(角川書店)など多数。

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