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文在寅のちゃぶ台返し。朴槿恵の対日政策リセット

GSOMIA破棄で日米と離反し孤立・北寄りに

市川速水 朝日新聞編集委員

拡大日韓外相会談の冒頭、握手をする河野太郎外相(左)と康京和(カン・ギョン・ファ)韓国外相=2019年8月21日、北京

GSOMIA、曰く付きの経緯

 GSOMIAは、日本は米国をはじめ英仏などと結んでいるし、韓国も米国と締結している。作戦・訓練情報や武器技術の秘密保全を政府や民間に義務づける一方で、艦船の修理に他の締結国が委託されることも可能になる、緩い形の同盟協力関係といえる。

 一方で、実際に日韓で共有された情報は、2016年~2019年にかけて約30件しかなく(朝日新聞8月23日付、韓国側のデータ)、実利よりも信頼関係を象徴する枠組みともいえる。

 元々は、その日韓協定を求めたのは韓国が先だった。北朝鮮の核・ミサイル開発で東アジア情勢の不透明さが増すなか、2010年に韓国軍高官が秘密保護協定の必要性に言及し、日本側も応じる形で李明博(イ・ミョンバク)政権時の2012年にいったんは結ばれかけた。

 ところが2012年6月、日韓が署名する1時間前に韓国の求めで署名式が延期になるという曰く付きの経緯をたどった。

 それは韓国内で締結に至る過程が猛烈に批判されたからだった。

 韓国には、日本の自衛隊を旧日本軍と同一視する勢力があるうえ、日米韓の軍事情報の結びつき強化は北朝鮮だけでなく中国、ロシアとの関係を危うくするという見方がある。さらに締結を決めた閣議決定を公開しなかった政府に「秘密協定だ」と反発が強まった。

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筆者

市川速水

市川速水(いちかわ・はやみ) 朝日新聞編集委員

1960年生まれ。一橋大学法学部卒。東京社会部、香港返還(1997年)時の香港特派員。ソウル支局長時代は北朝鮮の核疑惑をめぐる6者協議を取材。中国総局長(北京)時代には習近平国家主席(当時副主席)と会見。2016年9月から現職。著書に「皇室報道」、対談集「朝日vs.産経 ソウル発」(いずれも朝日新聞社)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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