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戦後革新の終焉と「新しい保守」の誕生

平成政治を問い直す【1】「守旧保守」と「改革保守」の三十年抗争

大井赤亥 東京大学非常勤講師(政治学)


拡大社民党に改称し、社会党大分県本部の看板を下ろす当時の村山富市党首(右)=1996年2月29日

「革新」から「改革」へ

 冷戦終焉はそのまま「左右対立」の終焉を意味したわけでなかった。1990年代中葉のヨーロッパでは社民政権が再興を迎え、「左翼」は一定の復権を迎えたといってよい。

 他方、冷戦終焉後の日本政治は「左右対立」をことごとく放棄し、それが実質的に意味したものは「左/革新」の一方的消滅であった。市野川容孝は、1990年代以降、社会党、民主社会党、社会民主連合など党名に「社会」を含んだ政党が激減したことに注意を促している(注1)。その最たる例が社会党であり、石川真澄が指摘するように、「社会主義の終焉は単純に『日本社会党』の終焉」をもたらし、日本政治の「最大の『対立軸』と思われてきたものも、それを担った二大政党の一方の消滅によって簡単に消えていった」(注2)

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筆者

大井赤亥

大井赤亥(おおい・あかい) 東京大学非常勤講師(政治学)

1980年、東京都生まれ、広島市育ち。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。現在、東京大学の他、法政大学、成城大学、昭和女子大学、東京理科大学で講師を務める。著書に『ハロルド・ラスキの政治学』(東京大学出版会)、共著書に『戦後思想の再審判』(法律文化社)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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