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日産の西川社長の報酬不正問題はなぜ起きたのか?

異文化マネージメントに失敗した日産の企業統治の限界

酒井吉廣 中部大学経営情報学部教授

拡大辞任会見を終え、退席する日産自動車の西川広人社長=2019年9月9日、横浜市西区

 朝日新聞の9月5日朝刊に「日産社長ら報酬不正疑い」、6日朝刊には「西川氏、不正報酬認める」との記事が出た。記事によれば、西川広人社長は株価に連動する報酬を金銭で受け取れる権利「ストック・アプリシエーション・ライト(SAR)」の行使日を2013年5月14日から22日にずらし、約4700万円を上乗せして受け取った。この間、株価は1割ほど上がったという。

 翌7日の朝日新聞朝刊では「日産、社債発行遅れも」との見出しで、日産が不正報酬受け取り問題で投資家の間に不安が広がりかねないとして、発行予定の社債について、金利などの発行条件の決定を延期したと報じた。

 また10日の朝日新聞デジタルでは、西川社長が9日の取締役会での辞任要求を受け9月16日付で辞任すると発表したこと。ある検察幹部の話として、立件が困難と見られていることを掲載した。

 本稿では、今後の日本企業の参考となることを期待して、西川社長の不正報酬が問題視された2013年度(2014年3月期まで)に焦点を当て、代表的な日本企業である日産がSARの扱いに苦慮していたこと、日産はどう対応するべきだったかについて述べる。

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筆者

酒井吉廣

酒井吉廣(さかい・よしひろ) 中部大学経営情報学部教授

1985年日本銀行入行。金融市場調節、大手行の海外拠点考査を担当の後、信用機構室調査役。2000年より米国野村証券シニア・エグゼクティブ・アドバイザー、日本政策投資銀行シニアエコノミスト。この間、2000年より米国AEI研究員、2002年よりCSIS非常勤研究員、2012年より青山学院大学院経済研究科講師、中国清華大学高級研究員。日米中の企業の顧問等も務める。ニューヨーク大学MBA、ボストン大学犯罪学修士。

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