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萩生田文科大臣の会見、「滑稽」を通り越して…

9月11日(水) 早朝、トランプがボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を解任した。驚き。そのまま早起きして某プロジェクトの取材。収穫あり。

 13時から官房長官による新閣僚リストの読み上げ。今日はまるで組閣祭りだ。組閣劇場。一方で、千葉県南部の台風禍、とりわけ停電が復旧しない。現地からの悲痛な叫びが一部ではあるけれどもツイッターなどを通じて伝わってきた。

萩生田光一文部科学相拡大加計問題の「当事者」の一人、萩生田光一氏が文部科学相に
 萩生田新文科大臣の初登庁と就任記者会見を文科省記者クラブで取材する。文科省の職員は、花束を用意してお出迎えの用意。大臣室に通じる廊下の両サイドに文科省職員が夜8時をとっくに過ぎているが「残業」で職場に残って大臣の到着を待ち構えている。それで萩生田大臣がエレベーターを降りるや、女性職員が花束を贈呈。廊下を新大臣が通ると拍手が巻き起こった。こりゃあ文科省は徹底的に焦土作戦でやられたのだな、と実感。

 記者会見が始まった。幹事社の日経の女性記者が3問質問した後、挙手して聞いた。もう僕はどの記者会見の現場に行っても最年長で、ひとりジジイが混じっているという状況なのだった。党幹部として教科書検定に関わった経緯や、教育勅語についての所感、そして加計問題への関与について聞きただした。質問に答えるにあたって、控えている秘書官が萩生田氏に全速力で走り寄って答弁用メモを差し紙する。そのスピードと頻度の多さが、目の前でみていて「滑稽」を通り越して「悲しみ」に近い様相なのだった。

 文科省の記者たちは、記者会見の醍醐味を知らない若い人たちが多く、自分の聞きたい、あるいは上司から言われたことだけをお行儀よく聞いていて、加計問題という最大の焦点をあえて聞こうとしないのだった。そんななかでNHKの若い女性記者が執拗に加計問題に関する文科省内部文書について、食い下がって質問を続けていた。こういう記者がNHKにもちゃんと生き残っていたんだ。加計については、最後に近い方で朝日の記者が聞いた程度か。会見の途中、文科省の広報担当者が幹事社の日経女性記者のところに2回ほど近寄ってきて何やら耳元で囁いていた。あとで確認したら

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筆者

金平茂紀

金平茂紀(かねひら・しげのり) TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

TBS報道局記者・キャスター・ディレクター。1953年、北海道生まれ。東京大学文学部卒。1977年、TBSに入社、報道局社会部記者を経て、モスクワ支局長、「筑紫哲也NEWS23」担当デスク、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを経て、2010年より「報道特集」キャスター。2004年、ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『ロシアより愛を込めて――モスクワ特派員滞在日誌 1991-1994』(筑摩書房)、『二十三時的――NEWS23 diary 2000-2002』(スイッチ・パブリッシング)など。共著に『テレビはなぜおかしくなったのか<原発・慰安婦・生活保護・尖閣問題〉報道をめぐって>』(高文研)、『内心、「日本は戦争をしたらいい」と思っているあなたへ』(角川書店)など多数。

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