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拡大ベトナムお好み焼き「バインセオトムティッツ」

 スーツ姿で道を急ぐ人々が、忙しいビジネス街を絶えず行きかっていた。霞が関の官庁が立ち並ぶ一角へ、役所への申請や打ち合わせなどで向かう人たちもいるのだろう。ちょうど降りだした小雨から逃れるように、地下へと続く階段をおりる。地下鉄霞ケ関駅と直結しているレストラン街は、ちょうどランチが終わった直後の時間で、カフェでは仕事の合間なのか、財布だけを片手に談笑する人々でにぎわっていた。

 この東京の「一等地」ど真ん中にお店を構えるのが、ベトナム料理店「イエローバンブー」だ。「今日は特に忙しくてね、4回転近くもお客さんが入ったんですよ」と店長の南雅和さんが出迎えてくれた。ディナーまでの休憩時間を惜しまず、疲れも見せずに私の取材に朗らかに応じて下さった。南さんの母国での名前はジャン・タイ・トゥアン・ビンさん。日本での暮らしが始まってから、もう36年にもなる。

拡大昼の忙しさの疲れも見せず、快く迎えて下さった南雅和さん

 「イエローバンブー」という店名の由来は、竹の一種である「金明孟宗竹」なのだそうだ。縁起がいいとされ、古くからベトナムで重用されてきたものだ。どんなことがあっても力強く伸びていく象徴でもあり、お店のコンセプトとも合致する。

拡大店内にも、イエローバンブーの装飾がふんだんに使われている

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筆者

安田菜津紀

安田菜津紀(やすだ・なつき) フォトジャーナリスト

1987年神奈川県生まれ。Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル)所属フォトジャーナリスト。16歳のとき、「国境なき子どもたち」友情のレポーターとしてカンボジアで貧困にさらされる子どもたちを取材。現在、カンボジアを中心に、東南アジア、中東、アフリカ、日本国内で貧困や災害の取材を進める。東日本大震災以降は陸前高田市を中心に、被災地を記録し続けている。写真絵本に『それでも、海へ 陸前高田に生きる』(ポプラ社)、著書に『君とまた、あの場所へ シリア難民の明日』(新潮社)。『写真で伝える仕事 -世界の子どもたちと向き合って-』(日本写真企画)。上智大学卒。現在、TBSテレビ『サンデーモーニング』にコメンテーターとして出演中。

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