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米中貿易戦争より深刻な中国の高齢化問題の本質

日本からは見えない中国経済のもう一つの本質

酒井吉廣 中部大学経営情報学部教授

拡大Verticalarray/shutterstock.com

 今年1月21日、中国国家統計局は2018年の出生者数が、大飢饉のあった1961年以来57年振りの低水準となる1523万人だったと発表した。さらに共産党中央宣伝部機関紙「光明日報」は、2月21日の論説で「中国と日本の医療・年金・介護協力が、高齢化対応に資する」という論考を発表した。

 この二つは、中国政府がいよいよ高齢者対策に本腰を入れる決意を迫られているということを示している。筆者はこれまで、中国の社会主義経済の現状を、「日本からは見えない中国経済のもう一つの本質(上)」および「同(下)」で説明したが、そこでは将来、より深刻となる可能性の高い「高齢化の問題」についてはあえて触れなかった。高齢化は日本が経験してきた問題と同じである半面、中国独特の政策の結果という側面もあり、複雑な事情があるからだ。

 本稿では、中国の高齢化問題に焦点をあて、現状を敷衍(ふえん)するとともに、そのもとで今後の中国の経済の行方について考えてみたい。

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筆者

酒井吉廣

酒井吉廣(さかい・よしひろ) 中部大学経営情報学部教授

1985年日本銀行入行。金融市場調節、大手行の海外拠点考査を担当の後、信用機構室調査役。2000年より米国野村証券シニア・エグゼクティブ・アドバイザー、日本政策投資銀行シニアエコノミスト。この間、2000年より米国AEI研究員、2002年よりCSIS非常勤研究員、2012年より青山学院大学院経済研究科講師、中国清華大学高級研究員。日米中の企業の顧問等も務める。ニューヨーク大学MBA、ボストン大学犯罪学修士。

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