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桜を見る会で露呈した政治劣化と安倍政権の行く末

難局に立った「最長」内閣。勢いの回復は困難か。カギは内閣支持率と経済情勢

星浩 政治ジャーナリスト

拡大出席者が撮影した「桜を見る会」前日の夕食会の様子。安倍晋三首相と妻昭恵氏(左から2人目)らがグラスを手にマイクの前に立っている=2017年4月14日、東京都千代田区のホテルニューオータニ

 安倍晋三首相が主催する「桜を見る会」をめぐってさまざまな疑問がわき起こり、政権が苦境に追い込まれている。政府・与党は、12月9日の臨時国会の閉会で野党の攻勢も収まると期待しているが、メディアも含めて疑惑の追及は続く気配だ。

 このままだと、年明けの通常国会も「桜国会」となるのはさけられず、歴代最長を誇る安倍政権は大きく揺らいでいる。政局は「ポスト安倍」に向けてじわりと動き出した。今回の問題があぶり出した政治の劣化をまとめつつ、今後の展望を考えてみたい。

共産党議員の暴露を機に始まった本格追及

 「桜を見る会」については、かねて1700万円ほどの予算なのに5000万円を超える支出が続き、参加者も安倍政権以前の1万人程度から1万8000人ほどに増えていると、野党議員から指摘されていた。

 今回、本格的な追及が始まったのは、11月8日の参院予算委員会で共産党の田村智子参院議員が、安倍首相の後援会員の約850人が参加していることを暴露、会の私物化ではないかと批判してからだ。「桜を見る会」の開催要項には、各国の大使、官公庁の幹部、都道府県代表者らに加え「各界で功績、功労のあった人」を招くことになっている。約850人の後援会員が「功績、功労のあった人」とはいえないのは明らかだ。

 さらに、安倍首相の山口県下関市の地元事務所が、後援会員を対象に東京の観光旅行を募集。そのなかに「桜を見る会」が組み込まれており、前日にはホテル・ニューオータニで「前夜祭」が催されていたことも明らかになった。会費が5000円。「通常なら1万円以上なのに安すぎる。安倍事務所が補填(ほてん)していれば、地元有権者への寄付行為に当たり、公職選挙法違反だ」という指摘が相次いだ。

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筆者

星浩

星浩(ほし・ひろし) 政治ジャーナリスト

1955年福島県生まれ。79年、東京大学卒、朝日新聞入社。85年から政治部。首相官邸、外務省、自民党などを担当。ワシントン特派員、政治部デスク、オピニオン編集長などを経て特別編集委員。 2004-06年、東京大学大学院特任教授。16年に朝日新聞を退社、TBS系「NEWS23」キャスターを務める。主な著書に『自民党と戦後』『テレビ政治』『官房長官 側近の政治学』など。

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