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中村哲医師の死と人道支援NGOの活動環境の悪化

東西冷戦期、冷戦終結後、9・11事件後……。世界の紛争地はどう変わったのか

熊岡路矢 元日本国際ボランティアセンター(JVC)代表 日本映画大学特任教授

小泉政権の自衛隊派遣が転機に

 日本の人道支援NGOにとって大きな転機となったのは、アフガン戦争でアメリカ・米軍を助けるため、小泉純一郎政権のもとで2001年11月に施行された「テロ特別措置法」施行とそれに基づく、自衛艦船の調査・研究名目での派遣と、インド洋、米軍艦船への洋上補給開始だった。

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筆者

熊岡路矢

熊岡路矢(くまおか・みちや) 元日本国際ボランティアセンター(JVC)代表 日本映画大学特任教授

1947年生まれ。1980年、インドシナ(カンボジア、ラオス、ベトナム)難民救援活動を始め、日本国際ボランティアセンター(JVC)の創設に参加。JVCでは、カンボジア代表、ベトナム代表、代表理事などをつとめ、2007年から現職。北朝鮮にはコメ支援以後、10回ほど訪問。東南アジアでの難民・緊急支援・開発活動、南アフリカ、エチオピア、パレスチナなどでの短期の人道支援にも従事する。東京大学大学院総合文化研究科「人間の安全保障」客員教授、UNHCR駐日事務所アドバイザー、朝日新聞紙面審議委員などを歴任。『カンボジア最前線』(1993 岩波新書)、『戦争の現場で考えた空爆、占領、難民―カンボジア、ベトナムからイラクまで』(2014 彩流社)など著書多数。

※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです