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日本を上回る難民認定率

 日本は難民条約(難民の地位に関する 1951年の条約)に1981年に加入、それに伴い従来の出入国管理令を改正し、「出入国管理及び難民認定法(入管法)」を翌年から導入した。韓国は1992年に難民条約に加入し、翌1993年の出入国管理法改正で難民関連条項を新設した。

 ただその後、難民保護のためにはこれまでの出入国管理法から独立した法律が必要だとする支援団体などの働きかけもあり、2012年にアジア地域で初となる独立した「難民法」が新たに公布された。

 UNHCRによると、日本の2018年の難民認定率は0.25%と極めて低く、8月に来日したグランディ高等弁務官も、「難民認定に特化した法律があればよい」と法整備を求めている。韓国でも、難民認定率の低さが度々指摘をされてきたが、それでも2018年は3.1%と日本を上回る。認定を受けられるまでの年数も、日本が平均約2年半ほどであるのに対し、韓国は1.4年ほどだ。

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 韓国の難民法8条3項は「事務所長等は、必要と認めるときは、面接過程を録音又は録画することができる。ただし、難民申請者の要請があるときは、録音又は録画を拒否してはならない。」と申請者の意思を尊重するよう定めている。「紙の上の記録だけでは、聴き取りや訳に間違いがなかったかなど、後から検証することはできません。もしも齟齬があった場合、裁判の場などで“そんなことは言ってない”と混乱が生じてしまうでしょう」とホテクさん。

 日本では、インタビューを録音、録画するための制度はいまだ整っていない。出入国在留管理庁に直接問い合わせをしてみたが、「録音などはしていない」との回答だった。たとえ入管側が調書作成のために録音をしていたとしても、申請者側に開示されることはない。もしもインタビューの記録と実際の裁判での証言が食い違った場合、「なぜ違うのか」と申請者自身が不利に立たされてしまう可能性がある。

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筆者

安田菜津紀

安田菜津紀(やすだ・なつき) フォトジャーナリスト

1987年神奈川県生まれ。Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル)所属フォトジャーナリスト。16歳のとき、「国境なき子どもたち」友情のレポーターとしてカンボジアで貧困にさらされる子どもたちを取材。現在、カンボジアを中心に、東南アジア、中東、アフリカ、日本国内で貧困や災害の取材を進める。東日本大震災以降は陸前高田市を中心に、被災地を記録し続けている。写真絵本に『それでも、海へ 陸前高田に生きる』(ポプラ社)、著書に『君とまた、あの場所へ シリア難民の明日』(新潮社)。『写真で伝える仕事 -世界の子どもたちと向き合って-』(日本写真企画)。上智大学卒。現在、TBSテレビ『サンデーモーニング』にコメンテーターとして出演中。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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