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憲法9条が信頼の源、中村哲さんの言葉③

アフガンで井戸を掘り、用水路を造り、砂漠を緑にした医師の声

「論座」編集部

自立の村つくる、最後の仕事に

中村哲拡大干ばつで荒涼とした大地が広がるアフガニスタン東部=2005年5月、ペシャワール会提供

中村哲拡大開通した水路周辺によみがえった緑=2009年4月、ペシャワール会提供

2010年6月16日
 福岡市内での取材に

 アフガニスタンでは水不足をどう解消するのかが最大のインフラ整備だ。(農業用水路を完成させた事業は)本質に迫る復興のあり方だった。用水路によって、これまで農地でなかった場所で農地に変わるのが1100ヘクタール。うち200ヘクタールを、建設に従事したアフガニスタンの人が生活していけるよう開墾したい。万が一、我々の資金援助が途絶えても、少なくともそこで自立できるという、『屯田兵』村と呼べるような自立定着村、共同体をつくりたい。

 (取材当時63歳だった)体力なんかも考えると、70歳までは頑張れる。その間に、米軍も撤退するし、アフガニスタンが混乱期も乗り越えて、それなりに話の分かる政権もできるという想定だ。あと7年か、8年になるか、6年なのか、分からないが、最後の仕事になるんじゃないか。

2014年5月17日
 安倍首相が集団的自衛権の行使容認を検討すると表明したことについて取材に答えて

 自衛隊がここに来たら、私は逃げなければならない。武力を使う日本に対する敵意が、アフガン人の中に生まれてしまう。活動はこれまでになく危険になる。

 この時点でも中村さんは危機管理には細心の注意を払っていた。宿舎から作業場への移動ルートや時間帯も変え、現地の人とは政治的な会話を避け、地元の習慣にそぐわない行動は慎んで、危険を回避してきた。

 (仮に日本が集団的自衛権の行使で米軍と軍事行動をともにすれば)注意すれば大丈夫、というレベルではない。ここでの活動はもう無理だ。私たちに何かあれば、主権国家として現地の政府や警察が動いてくれる。武力でトラブルを起こすようなまねはしないでほしい。政府の方針は、会の活動を脅かすものにしか思えない。

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