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沈没! 衛藤晟一大臣記者会見

[166]那覇・パワースポット、毎日映画コンクール、衛藤晟一大臣・記者会見……

金平茂紀 TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

11月26日(火) 朝、起きてホテルをチェックアウト。すぐに沖縄県立中部病院へと向かう。Oさんのお見舞い。ご家族はおらず、ICU(集中治療室)の前で黙礼をして病院を辞す。高速バスに乗って那覇へ。この高速バスは快適だ。料金も960円。那覇バスターミナルで降りる。こころが落ち着かない。何でだろ? 考えてみれば、沖縄に来た時には必ず通過儀礼のように続けてきた沖縄そばを食べることを忘れていたのだ。バスターミナル近くにある沖縄そば屋さんに入ってソーキそばをいただく。

 那覇バスターミナル近くにはパワースポットがあって、けっこう観光客も訪れて拝んでいく。このところ、いろいろなことがあって心身ともに弱っていたこともあり、そのパワ―スポットに行ってちからをもらうことにする。それは大きなガジュマルの樹なのであった。バスターミナル建設の際に、そのあまりに立派な樹木を切ることが忍びないと反対の声が上がって、残されたのだという。バスの歴史なんかよりも古い歴史をもつ樹木を切ることに罪悪感を覚えたことは、生き物である人間として至極まともな感覚だと思う。

 早めに那覇空港に移動して、ラウンジで「週刊現代」のコラム原稿を書く。桜を見る会について。決して些事ではない。今の日本の縮図だ。すると何の偶然か、那覇在住のHさんとばったり出くわした。会いたいと思っていた人が目の前に現れた。ガジュマルのパワーのおかげか。Hさんも中部病院へOさんの見舞いに行き、その帰途で、これから仕事で神戸へ向かうところだという。結局、夕方の便に乗って羽田に戻る。

11月27日(水) 毎日新聞社主催の映画コンクールの審査員を少し前からやっていて、今日とあしたの2日は映画漬けとなる。最初の2本は、生きづらさを生きる個人に密着した作品。発達障害の男性の密着映画は、実際にどのような「障害」が現象として起きているのかを見せられて何だか考え込んでしまった。例えば、洗濯した衣類をたたむ作業が途中で長い時間中断する。衣類をたたむことの脈絡がそこで切れてしまうようにみえるのだった。そういうディテールに妙にひっかかってしまったのだ。

 午後の2作品はすでにみていたので、会場は午前中で中座した。『春画と日本人』は、個人的には好きな作品だ。あいちトリエンナーレの事件の後となっては、ああいう抗い方だってあったのだと教えられる思いもした。もっとも「あいトリ」は広い意味で“政治”がテーマで、春画はもちろん“エロス”がひっかかっているのだ。

映画「春画と日本人」ポスター=大墻敦監督提供拡大映画『春画と日本人』ポスター=大墻敦監督提供

 「桜を見る会」のスキャンダルが拡大の様相。取材先各所と非公式にコンタクトをとる。今回の火付け役は、共産党のしんぶん赤旗・日曜版の調査報道記事によるところが大きい。田村智子参議院議員の国会追及も見ごたえがあった。

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筆者

金平茂紀

金平茂紀(かねひら・しげのり) TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

TBS報道局記者・キャスター・ディレクター。1953年、北海道生まれ。東京大学文学部卒。1977年、TBSに入社、報道局社会部記者を経て、モスクワ支局長、「筑紫哲也NEWS23」担当デスク、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを経て、2010年より「報道特集」キャスター。2004年、ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『ロシアより愛を込めて――モスクワ特派員滞在日誌 1991-1994』(筑摩書房)、『二十三時的――NEWS23 diary 2000-2002』(スイッチ・パブリッシング)など。共著に『テレビはなぜおかしくなったのか<原発・慰安婦・生活保護・尖閣問題〉報道をめぐって>』(高文研)、『内心、「日本は戦争をしたらいい」と思っているあなたへ』(角川書店)など多数。

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