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国籍とは何か~当然ではなかった「当然の法理」

田中宏さんと考える(3)外国籍弁護士第1号や指紋押捺拒否にかかわって

市川速水 朝日新聞編集委員

指紋押捺拒否の波

 1980年代、今度は指紋押捺拒否の波が押し寄せた。16歳(当初14歳)以上の外国人に義務づけられていた登録証への指紋押捺の拒否者が続出。裁判では「みだりに指紋をとられない自由が外国人に制限されてもやむをえない」と判断されたが、運動の盛り上がりを受けて、1993年からは永住資格を持つ外国人について廃止され、1999年には押捺自体が廃止された。

拡大指紋押捺廃止に加え、外国人登録証の常時携帯義務廃止も求めてデモ行進する人たち=1985年12月、東京・外務省前

田中「なぜ朝鮮人の指紋を採るのだと当局者に尋ねると、指紋は一生不変、万人不同だから、同一人性の確認に欠かせないという。では、日本人も選挙の投票の時などに同一人性の確認が必要なのに、なぜ日本人に指紋押捺が適用されないのかと聞くと、それは外国人でないからだと。およそ答えになっていない。ほとんど論理もない。ひとつひとつ潰していくと、合理的な説明ができないわけですよ」

拡大指紋押捺が義務づけられていた頃の外国人登録証明書=1984年9月撮影(顔は塗りつぶしてあります)

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筆者

市川速水

市川速水(いちかわ・はやみ) 朝日新聞編集委員

1960年生まれ。一橋大学法学部卒。東京社会部、香港返還(1997年)時の香港特派員。ソウル支局長時代は北朝鮮の核疑惑をめぐる6者協議を取材。中国総局長(北京)時代には習近平国家主席(当時副主席)と会見。2016年9月から現職。著書に「皇室報道」、対談集「朝日vs.産経 ソウル発」(いずれも朝日新聞社)など。

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