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「巨悪は捕まらない」は都市伝説か? 

数々の疑惑のなか、秋元司逮捕で見えるもの

井戸まさえ ジャーナリスト、元衆議院議員

「あいうえお」の法則で当選、落選

 秋元司衆院議員はカジノを含む統合型リゾート施設(IR)への日本参入を目指していた中国企業の外為法違反事件に関連し、便宜を図る見返りに現金数百万円を受け取った疑いが強まったとして、12月25日、逮捕された。

 秋元氏は即座に自民党に離党届を提出、受理された。国交省副大臣としてIRを担当、職務権限を有していた秋元氏に対する贈収賄事件に発展、今後が注目される。

 さて、そもそも秋元司衆議院議員とはどんな人物なのだろうか。

拡大秋元司衆院議員の地元事務所から段ボール箱を運び出す東京地検特捜部の係官ら=2019年12月19日、東京都江東区

 大物政治家の世襲議員でもなく、また大臣を経験した訳でもなく、地元の選挙区である東京15区(江東区)以外ではよっぽどの政治通でなければ顔を浮かべることはできないのではないだろうか。

 衆議院議員としては「3期生」。しかし、2012年で初当選したいわゆる「魔の3期生」とは違う。2004年から一期参議院議員を経験しているのだ。その際は自民党の比例代表候補として30万票以上を集め、竹中平蔵の次、つまりは自民党第2位で当選している。

 ところが、6年後の改選時には得票を22万票余り減らし8万票で落選。現職有利と言われる選挙。有力団体が他候補についた等の事情もあるだろうが、自民党関係者によればそれは秋元氏の実力ではなく、単に「あいうえおの法則」ではないかと言われていたという。

 選挙で「あいうえおの法則」と言うのは、全国比例名簿の名簿記載順と当選の因果関係のことだ。政党支持者で比例区では誰に入れていいかわからない人は自動的に最初に名簿に書かれた名前に投票するから、あ行の名前は有利という「法則」である。

 「秋元司(あきもとつかさ)」。

 確かに2004年、当選した際の候補者名簿では秋元氏が最も右側に記載された。2010年の落選時には「秋元司」の前に「赤石清美(あかいし清美)」がいた。赤石氏は10万票あまりを獲得、法則通りに最下位ながらも当選し、落選した秋元氏とは明暗を分けた。

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筆者

井戸まさえ

井戸まさえ(いど・まさえ) ジャーナリスト、元衆議院議員

1965年宮城県生まれ。ジャーナリスト。東京女子大学大学院博士後期課程在籍。 東洋経済新報社勤務を経て2005年より兵庫県議会議員。2009年、民主党から衆議院議員に初当選(当選1回)。著書に『無戸籍の日本人』『日本の無戸籍者』『 ドキュメント 候補者たちの闘争』、佐藤優との共著『不安な未来を生き抜く最強の子育て』など。

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