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イラン危機に日本はどう対応すべきか

中東を訪問する安倍首相がやるべきこと、そして自衛艦派遣について一部見直すべきこと

登 誠一郎 元内閣外政審議室長

日本の取るべき対応

 トランプ政権の発足以来、一貫して緊密な関係を築いてきた安倍首相は、強固な日米関係を通じる日本と東アジアの良好な安全保障環境の前進に大きな貢献を果たしてきたと言える。

 今回のイラン危機に関して、イランと伝統的な友好関係を維持する日本は独特の立場にある。昨年の後半の6か月間という短期間内に、安倍首相とロウハニ大統領の相互訪問も実現したが、このような国は日本以外にはない。

 このような立場であるから、安倍首相はトランプ大統領に対しても、またロウハニ大統領に対しても、自制を促す助言を行うべきであり、それを行う資格と実績がある。相手が厳しい状況におかれた際にこそ、耳の痛い話も含めて冷静な助言を行うのが真の友人ではなかろうか。

拡大イランのロウハニ大統領を出迎え、握手を交わす安倍晋三首相=2019年12月20日、首相官邸

 また安倍首相は11日からサウジアラビアなど中東3か国を公式訪問する。特にサウジアラビアは地域の最大国の一つであるとともにイランと微妙な関係にある。この機会に、日本・サウジの両首脳で、米国とイランの双方に地域の緊張の解消に向かうための一層の努力を行うよう慫慂する共同声明の発出を考えるべきであろう。

 安倍首相がこの時期にサウジを訪問するのは、以前から計画されていたとはいえ、日本の立場を踏まえた世界貢献をする絶好の機会である。安倍首相による単独の声明や記者会見の発言では物足りない。サウジとの共同行動というような外交努力こそ日本に期待されているイニシアティブである。

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筆者

登 誠一郎

登 誠一郎(のぼる・せいいちろう) 元内閣外政審議室長

兵庫県出身。東京大学法学部卒業後、外務省入省(1965)、駐米公使(1990)、ロサンジェルス総領事(1994)、外務省中近東アフリカ局長(1996)、内閣外政審議室長(1998)、ジュネーブ軍縮大使(2000)、OECD大使(2002)を歴任後、2005年に退官。以後、インバウンド分野にて活動。日本政府観光局理事を経て、現在、日本コングレス・コンベンション・ビューロー副会長、安保政策研究会理事。外交問題および観光分野に関して、朝日新聞「私の視点」、毎日新聞「発言」その他複数のメディアに掲載された論評多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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