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東洋の真珠・スリランカでいま起きている事(上)

連続爆破テロ事件で不安を強めた国民の期待担い。少数派イスラム教徒との融和はなるか

海野麻実 記者、映像ディレクター

連続爆破テロ事件で強いリーダーを求めた国民

 公約に掲げていた通り、ゴタバヤ氏は就任早々、兄のマヒンダ元大統領を首相に任命。大統領と首相が兄弟という、稀有な政権が誕生した。マヒンダ首相は財務・経済開発相など複数の閣僚を兼任するほか、兄のチャマル氏も国内交易・食糧安全保障・消費者福祉相などの閣僚をつとめることが決まり、ラジャパクサ一族による政権支配が復活するのではないかという懸念の声も上がっている。

拡大連続爆破テロ事件直後、コロンボ市内中心部では国家の団結を誓うメッセージが電光掲示板に掲げられた=2019年4月スリランカ・コロンボ(筆者撮影)
 大統領選では、冒頭で触れた4月の連続爆破テロ事件も追い風となった。事件は国内で活動するイスラム過激派の犯行とみられており、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出したことで、さらに国民の不安は募っていた。
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筆者

海野麻実

海野麻実(うみの・まみ) 記者、映像ディレクター

東京都出身。2003年慶應義塾大学卒、国際ジャーナリズム専攻。”ニュースの国際流通の規定要因分析”等を手掛ける。卒業後、民放テレビ局入社。報道局社会部記者を経たのち、報道情報番組などでディレクターを務める。福島第一原発作業員を長期取材した、FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品『1F作業員~福島第一原発を追った900日』を制作。退社後は、東洋経済オンラインやForbes、共同通信47Newsなどの他、NHK Worldなど複数の媒体で、執筆、動画制作を行う。取材テーマは主に国際情勢を中心に、難民・移民政策、テロ対策、民族・宗教問題など。現在は東南アジアを拠点に海外でルポ取材を続け、撮影、編集まで手掛ける。取材や旅行で訪れた国はヨーロッパ、中東、アフリカ、南米など約40カ国。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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