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『リチャード・ジュエル』が問う日本の司法と報道

全国公開されているこの映画とゴーン逃亡劇は、日本の刑事司法を考える格好の題材だ

石川智也 朝日新聞記者

FBIのリーク、暴走するメディアによって「国民の敵」に

 映画の舞台は、五輪に沸く1996年の米アトランタ。

 オリンピック公園で催された野外コンサートで警備員を務めていたリチャード・ジュエル(タイトルロールはポール・ウォルター・ハウザー)は、たまたまパイプ爆弾の第一発見者になり、生真面目に職務をこなすことで被害を最小限に食い止める。

 一夜にして国民の英雄となった彼だが、地元紙がリーク情報から「FBIが疑惑の目を向けている」と実名報道したことを境に、暴走するメディアによって「国民の敵」に仕立て上げられていく……。

拡大映画『リチャード・ジュエル』の場面 © 2019 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

 事実もこの通りの経緯をたどっている。

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筆者

石川智也

石川智也(いしかわ・ともや) 朝日新聞記者

1998年、朝日新聞社入社。社会部でメディアや教育、原発など担当した後、特別報道部を経て2021年4月からオピニオン編集部記者、論座編集部員。慶応義塾大学SFC研究所上席所員を経て明治大学ソーシャル・コミュニケーション研究所客員研究員。著書に『さよなら朝日』(柏書房)、共著に『それでも日本人は原発を選んだ』(朝日新聞出版)、『住民投票の総て』(「国民投票/住民投票」情報室)等。ツイッターは@Ishikawa_Tomoya

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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