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米中貿易「第1段階の合意」から外された真の対立点

ひとまず歯止めがかかった“関税合戦”という報復の応酬。今後の日本の役割は?

浜田和幸 国際未来科学研究所代表 米ジョージ・ワシントン大学政治学博士

中国に“宣戦布告”した初の大統領

 これまで、アメリカはことあるごとに、中国の不公正な貿易慣習や国営企業の優遇政策を問題視してきた。なにもトランプ大統領になってから始まったわけではない。実際、過去20年にわたり、アメリカの歴代政権は中国による「知的財産権保護の不十分さ」「国営企業優遇による競争排除」「補助金供与による低コスト生産とダンピング輸出」を繰り返し批判してきた。

 とはいえ、「もうこれ以上、中国に好き勝手させない」と大幅な関税をかけ、中国の姿勢を改めさせようと本気で“宣戦布告”に及んだのはトランプ大統領が初めてであった。

 確かに、中国は2001年にWTOに加盟し、世界との自由貿易の恩恵を十二分に享受するようになった。しかし、不都合な状況に直面すると、「中国はいまだ発展途上国である」との言い訳で、国際的なルールから逸脱するような対応も平気で繰り返してきた。

 そのため、トランプ大統領は昨年夏、

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筆者

浜田和幸

浜田和幸(はまだ・かずゆき) 国際未来科学研究所代表 米ジョージ・ワシントン大学政治学博士

東京外国語大学中国科卒。米国ジョージ・ワシントン大学大学院にて政治学博士号修得。新日本製鉄、戦略国際問題研究所(CSIS)、米議会調査局(CRS)を経て参議院議員。外務大臣政務官として欧州、中東を担当。2020東京オリンピック招致委員も務める。ベストセラー『ヘッジファンド』(文春新書)をはじめ、著書多数。最新刊は『未来の大国:2030年、世界地図が塗り替わる』(祥伝社新書)