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南スーダン野球団vs南スーダン・オールジャパン。実現へ!

野球人、アフリカをゆく(22)日曜日の練習の成果を試そう。初の対外試合決行へ

友成晋也 一般財団法人アフリカ野球・ソフト振興機構 代表理事

暫定政権の半年延期で緩んだジュバの緊張感

 暫定政権が樹立されるはずの2019年の5月12日が近づくにつれ、ジュバでは緊張感が高まってきた。暫定政権は、政府側と反政府側の連立政権となるため、両者がジュバに集結するのだが、反政府軍は自らの安全確保のために何千人もの軍隊を引き連れてやってくる。過去に二度、衝突が起きた時とまさに同じ状態になるのだ。

 二度あることは三度ある。そもそも、両軍とも、もとはと言えば、北のスーダンから独立を勝ち取るために戦ったゲリラ同士。軍隊といっても、日本の自衛隊のように規律やモラル、訓練がしっかりなされているわけではない。過去2回の大規模衝突は、いずれも下級兵士同士の衝突が引き金になっている。

 ところが、この5月12日の直前に、暫定政権樹立が半年延期なったと発表された。和平合意事項の中の安全確保などの要件が満たされていないとして、反政府軍が暫定政権樹立を拒否したのだ。

 ややこしいのは、普通は「暫定政権が樹立すれば平和が訪れる」、「暫定政権の樹立が延期になれば、平和が遠のく」と考えられがちだが、皮肉なことに南スーダンの現実は逆ということだ。

 緊張感が高まっていたジュバ市内は、一気に緩んだ。暫定政権が樹立しなければ、反政府軍の軍隊が来ないので、衝突が起きないからだ。ジュバ市内は政府軍が完全にコントロールしているため、暫定政権樹立が延期された11月までの半年間、平穏が続くことが見込まれる。

日曜ごとの練習でめきめき成長

拡大円陣を組む練習。肩を組んで注意事項を伝える。そして、大きな声で心ひとつに!

 そのおかげで南スーダン野球団の練習も毎日曜日に順調に続き、チームは少しずつ成長した。2018年9月、3人のキャッチボールから始まった南スーダン野球団だが、2019年5月を迎える頃には、常時20人は集まるようになり、おおざっぱに打って守っていたレベルから少しずつプラスアルファを教えられるようになった。

 例えば、試合前に守るチームを集めて円陣を組む。

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筆者

友成晋也

友成晋也(ともなり・しんや) 一般財団法人アフリカ野球・ソフト振興機構 代表理事

中学、高校、大学と野球一筋。慶應義塾大学卒業後、リクルートコスモス社勤務を経てJICA(独立行政法人国際協力機構)に転職。1996年からのJICAガーナ事務所在勤時代に、仕事の傍らガーナ野球代表チーム監督に就任し、オリンピックを目指す。帰国後、2003年にNPO法人アフリカ野球友の会を立ち上げ、以来17年にわたり野球を通じた国際交流、協力をアフリカ8カ国で展開。2014年には、タンザニアで二度目の代表監督に就任。2018年からJICA南スーダン事務所に勤務の傍ら、青少年野球チームを立ち上げ、指導を行っている。著書に『アフリカと白球』(文芸社)。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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