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新型コロナという未知のリスクの脅威と危うい言動

いま緊急事態条項を持ち出す改憲派の不見識。中国恐怖症が透ける米欧の世論

三浦瑠麗 国際政治学者・山猫総合研究所代表

拡大新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で発言する安倍晋三首相(中央)=2020年2月18日、首相官邸

 新型コロナウイルスによる新型肺炎の症例が、国内でも次々と報告されるようになりました。政府が開催した専門家会議では、いまだ「国内流行」の段階にはないという見解が示されましたが、臨床現場にいる医師もアドバイザーとして会議に参加しており、患者はもっと増えているという意見も出されました。

 現段階をどう見るかは、用語の定義上のテクニカルな問題であって、いずれは国内流行の段階に移行することを想定した対策が検討されています。

危機感が薄れた市場、過熱するメディア

 新型コロナウイルスの報道が出た当初、国際社会は経済へのダメージやパンデミックの恐怖がもたらすパニックに見舞われました。ところが、株式市場は正直なものです。強い懸念が和らいでからは大きく株価を上げ、この問題をはやばやと“消化”してしまいました。医療現場がこれから多くの患者に対応しなければいけない事実は変わらないのですが、少なくとも新型コロナウイルスに関する不確実性に基づく強い懸念は消えたということでしょう。

 他方で、報道は相変わらず過熱しており、寝ても覚めても新型コロナウイルスのニュースばかりです。日本では新型コロナウイルスの話題を取り上げると視聴率が良いということが分かっていますが、日本のみならず世界でもダイヤモンド・プリンセス号が話題になるなど、国際的にメディアや人びとの関心を惹きつけているようです。

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筆者

三浦瑠麗

三浦瑠麗(みうら・るり) 国際政治学者・山猫総合研究所代表

1980年神奈川県茅ケ崎市生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。専門は国際政治、比較政治。東京大学政策ビジョン研究センター講師などを経て現職。著書に『シビリアンの戦争―デモクラシーが攻撃的になるとき』(岩波書店)、『「トランプ時代」の新世界秩序』(潮新書)、『あなたに伝えたい政治の話』(文春新書)など。政治外交評論のブログ「山猫日記」を主宰。公式メールマガジン、三浦瑠麗の「自分で考えるための政治の話」をプレジデント社から発行中。共同通信「報道と読者」委員会第8期、9期委員、読売新聞読書委員。近著に『21世紀の戦争と平和 徴兵制はなぜ再び必要とされているのか』(新潮社)。

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