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新型コロナウイルスとの長期総力戦。安倍政権で戦えるか?

「初期段階」から「流行段階」へ。不公平と噓で国民の信頼を失った政権には荷が重い?

米山隆一 前新潟県知事。弁護士・医学博士

「流行段階」における最善の策

 従って、すでに多くの識者が指摘しているとおり、「流行段階」では「長期総力戦」的対応、すなわち感染源や感染ルートの特定は必要な範囲にとどめ、治療についても軽症の人は必ずしも隔離をせず、感染に留意して自宅や一般病棟で療養してもらい、重症例を重点的に隔離・治療することが有効になります。

 具体的には、
①限られた医療リソースを社会全体に適切に配分しつつ、状況に応じて必要な所に柔軟にわりふる、
②国民一人一人が感染症のリスクと負担を共有しつつその制御・鎮圧に協力する、
③長期にわたり、①②を実行しながら情報を共有・検証し、それをアップデートしてその時々に最善の策を講じる、
ことが必要です。

 では、日本は現政権・政府の下で、①~③を長期間着実に実行して、新型コロナウイルス感染症を鎮圧することは出来るのでしょうか?

拡大朝の通勤・通学で混み合う道ではマスクを着用する人が目立つ=2020年2月17日午前8時1分、東京都中央区

「初期段階」の対応は失態続き

 まずもって、「初期段階」における政府の対応は、「後手後手」というよりも、ほとんど失態続きといっていいものでした。

 私は、中国全体のからの渡航を制限すべきとは今も思いませんが、感染のアウトブレークが明らかとなった時点で、武漢からの渡航制限は当然ながら必要でした。ところが、

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筆者

米山隆一

米山隆一(よねやま・りゅういち) 前新潟県知事。弁護士・医学博士

1967年生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学医学系研究科単位取得退学 (2003年医学博士)。独立行政法人放射線医学総合研究所勤務 、ハーバード大学附属マサチューセッツ総合病院研究員、 東京大学先端科学技術研究センター医療政策人材養成講座特任講師、最高裁判所司法修習生、医療法人社団太陽会理事長などを経て、2016年に新潟県知事選に当選。18年4月までつとめる。2012年から弁護士法人おおたか総合法律事務所代表弁護士。

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