「所有=法律」から「利用=コード」へ
2020年02月24日
いま時代は「サブスクリプション」(subscription)花盛りである。この略して、「サブスク」という言葉は「定期購読」から派生して、「一定期間に利用可能な権利に対して支払いをする」ビジネスモデルを意味するようになっている。
サブスクの事例をいくつか紹介してみよう。音楽では、Spotify、Apple Musicなどが有名だ。動画サイトには、Netflix、Hulu(フールー)、dTV、Amazon Primeなど、マンガや本などの購読向けには、Kindle Unlimited、dマガジンなどがある。ゲームでは、PlayStation Now、PlayStation Plusのほか、Nintendo Switch Online、Apple Arcadeなどがある。これらのサービスの多くは、コンテンツをダウンロードしながら逐次再生する「ストリーミング」と呼ばれる方式で提供されている。
これらのサブスクは、現物としての本や雑誌、CDやゲームソフトなどの販売量の激減をもたらし、既存の産業形態の衰退を招きつつある。スマートフォンやPCを通じた電子情報としてサービス提供できるので低コストで大量の顧客を獲得できるため、こうした分野でのサブスクはさらに加速度的に拡大するだろう。
この分野での最大の関心事は、テレビの今後だ。すでに、NHK、民放ともにオンデマンドサービスをサブスクでも提供しているが、Hulu、Amazon Primeなどにアクセスすれば、いつでもテレビ番組を見ることができる時代になりつつある。もはやテレビ局ではなく、優れたコンテンツが選択される時代に突入している。その際、競争相手は日本だけではなく世界中のコンテツであり、日本のテレビドラマは海外ものに太刀打ちできそうもない。
個人的な体験を記すと、筆者はAmazon Primeでビデオ鑑賞をする機会がある。米国の「ブラインドスポット」といった作品を観てしまうと、もう日本のドラマなど、ばかばかしくて観るに値しないように思えてくる。BBCのドラマはNHKのドラマの低レベルを強く印象づけてくれる。俳優の「格」で犯人が透けて見える日本の映画・ドラマは興ざめだが、海外の優れた作品にはこんな心配はない。しかも、脚本のレベルも雲泥の差がある。
自転車利用では、オランダのVanMoof +(ヴァンムーフ・プラス)のほか、Sneecle(スニークル)などがすでにサブスクによるサービスを提供している。
自動車では、ボルボ・カー・ジャパンは2017年1月から、メーカーとしてはいち早く
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください