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新型肺炎に「人民戦争」で挑む中国共産党への違和感

国際社会には支援を求め、国内の批判は力で封じる。感染拡大の真相解明はできるのか

藤原秀人 フリージャーナリスト

国際協調の必要性を訴える王毅外相

 自信の根拠は定かではない。中国国家衛生健康委員会の専門家グループを率い、外国からも高く評価されている鍾南山医師が2月11日、ロイター通信の取材に対して、流行は「今月の半ばか下旬に、おそらくピークを迎える可能性がある」と述べ、「4月ごろに終息すると望む」と語ったことが、習氏の楽観論の背景にあるのだろう。

 中国外交の広告塔といえる王毅国務委員兼外相は2月15日、ドイツで開かれた「ミュンヘン安全保障会議」で講演し、中国本土以外での感染は全体の1%に満たないと指摘し、「我々は世界への拡散を効果的に防いでいる」と述べた。各国からの支援には感謝を表明し、「局地的な問題と世界的な問題が互いに転化する時代、いかなる国も独善的であることはできない」と国際協調の必要性を訴えた。そして、「夜明けが今やってきた。曙の光が見えてきた」と語ってみせた。

 だが、こうした中国当局の発言には、どこか違和感を覚える。

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筆者

藤原秀人

藤原秀人(ふじわら・ひでひと) フリージャーナリスト

1980年、朝日新聞社入社。外報部員、香港特派員、北京特派員、論説委員などを経て、2004年から2008年まで中国総局長。その後、中国・アジア担当の編集委員、新潟総局長などを経て、2019年8月退社。2000年から1年間、ハーバード大学国際問題研究所客員研究員。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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