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新型コロナで揺れる韓国、外交政策も揺れる

強硬な「民族重視派」が台頭、文政権内で定まらぬ主導権

箱田哲也 朝日新聞論説委員

対日政策で揺れた文大統領

拡大2016年11月、ソウルで日韓GSOMIAに署名する、長嶺安政駐韓大使(左)と韓民求・韓国国防相(いずれも当時)=韓国国防省提供

 GSOMIAを延長するか、それとも破棄するか。

 この決断をめぐり、文政権は昨年夏、苦悩を重ねた。

拡大日中韓首脳会談で発言する韓国の文在寅大統領=2019年12月24日、中国・成都
 文大統領自身、当時、「これまでで最も難しい判断だ」と周囲に漏らした。破棄となれば、韓国の同盟国であり、政権として最重視する北朝鮮問題でも連携を強める米国との関係も大きく損なう。だが、かつて不当に植民地支配した日本からの不当な経済措置を放置し、民族としての自尊心を傷つけられたままではいられない。

 日韓の一部メディアが報じたような、政権幹部の中では協定延長の声が多数だったのを文大統領が覆したというのは事実に反するものの、最終的に「破棄」を決めたのはもちろん大統領自身だった。

 世の中のおおよその予想に反し、政権内で協定破棄の方針が固まったのは昨年8月19日。3日後の22日に発表され、大騒ぎになるのだが、その間も文大統領の心は揺れ続けた。

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筆者

箱田哲也

箱田哲也(はこだ・てつや) 朝日新聞論説委員

1988年4月、朝日新聞入社。初任地の鹿児島支局や旧産炭地の筑豊支局(福岡県)などを経て、97年から沖縄・那覇支局で在日米軍問題を取材。朝鮮半島関係では、94年にソウルの延世大学語学堂で韓国語研修。99年からと2008年からの2度にわたり、計10年、ソウルで特派員生活をおくった。13年4月より現職。

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