岸本周平(きしもと・しゅうへい) 国民民主党衆院議員
1956年7月12日和歌山市生まれ。広瀬小学校、城東中学校、桐蔭高等学校、東京大学法学部卒業。1980年大蔵省入省、プリンストン大学客員講師、経済産業省課長、財務省課長、トヨタ自動車(株)渉外部部長、経済産業大臣政務官、内閣府大臣政務官などを歴任。2009年より和歌山1区で小選挙区4期連続当選
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
通常のマクロ経済政策も金融緩和政策も効き目なし。景気対策を超える発想が不可欠
その観点からまず考えられるのは、所得減税という政策です。勤労型の給付付き税額控除とセットで実施すれば、低所得者の皆さんに生活保障のための現金が行き渡ります。働いても手取りが減らない仕組みですから、モラルハザードの問題もありません。
減税や現金給付をしても貯蓄に回り、消費の増加につながらないという批判がありますが、目的は消費喚起ではなく貧困対策なので、減税分の一部が貯蓄に回っても目をつぶるしかありません。
勤労型の給付付き税額控除は理想的だが、制度設計に時間がかかり、所得把握にも問題があるという指摘に対しては、国民1人当たり一律10万円を給付するという提案もあり得ます。いわば、ベーシックインカムの“実験”を行うわけです。金持ち優遇という批判には、この給付を課税対象にすれば、低所得者対策と位置付けることが可能です。
もう一つ考えられるのは、消費税を時限的に減税することで家計全体を救済する方法です。たとえば、10%(軽減8%)の税率を
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