山口 昌子(やまぐち しょうこ) 在仏ジャーナリスト
元新聞社パリ支局長。1994年度のボーン上田記念国際記者賞受賞。著書に『大統領府から読むフランス300年史』『パリの福澤諭吉』『ココ・シャネルの真実』『ドゴールのいるフランス』『フランス人の不思議な頭の中』『原発大国フランスからの警告』『フランス流テロとの戦い方』など。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
大統領が籠城要請、経済的損失は政府が支援。注目される東京五輪に向けた日本の対応
フランスは目下、新コロナウイルスとの戦いで「戦時下」にある。
3月16日正午をもって「外出禁止」令が出たほか、親族、友人、知人との少数集会も禁止された。15日午前零時からはレストラン、カフェ、ディスコはもとより、「日常生活に必要不可欠なもの以外を販売する商店は閉鎖、食料品店と薬局は例外」との指令も出た。シャンゼリゼ大通りをはじめ、閑散としている。
1991年1月の湾岸戦争勃発当時も、参戦国だったフランスはアラブ系の報復テロを恐れて人影が途絶えたが、グルメの国の象徴であるレストランは、閑古鳥が鳴きながらも開店していた。2015年にイスラム教過激派のテロが吹き荒れた時も、レストランは開店していた。新型コロナウイルスは、戦争よりもテロより強敵というわけだ。
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