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トランプの「米軍撤退論」の先にあるもの

第3部「カム・ホーム・アメリカ―新たな孤立主義の台頭」(4)

園田耕司 朝日新聞ワシントン特派員

米軍家族再会をサプライズ演出、撤退の果実を「予告」

 「ソレイマニはイランの中でも最も非道な人殺しだった」「ソレイマニは数え切れないほどの男性、女性、そして子どもたちの殺害を画策していた」

 2020年2月4日夜、トランプ大統領は一般教書演説で、激しい言葉遣いでイランのソレイマニ司令官の殺害を正当化してみせた(The White House. “Remarks by President Trump in State of the Union Address.” 4 February 2020.)


 「我々のテロリストに対するメッセージは明確だ。お前たちは米国の正義から逃れることはできない。もし我々の市民を攻撃するならば、命でつぐなってもらう!」

 だが、ここで急に「我々は米国人の命を守るため、中東地域における米国の戦争を終わらせるように取り組んでいる」と話題を変え、アフガニスタン戦争の終結について話を始めた。

 「戦争は派遣された兵士たちの家族にとって大きな負担になっている。とくにノースカロライナ州フォートブラッグからお越し頂いたエイミー・ウィリアムズと二人の子どもたちのように――」と語り、演説のゲストとして招いた米軍兵士の妻と6歳と3歳の子どもたちを紹介した。

 「エイミーの子どもたちは何カ月も父親の顔を見ていない。エイミー、あなたの家族の犠牲が私たちすべての家族が安全で平和に暮らすことができる。ありがとう」と語ると、拍手が上がった。

 トランプ氏はさらに言葉を続ける。

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筆者

園田耕司

園田耕司(そのだ・こうじ) 朝日新聞ワシントン特派員

1976年、宮崎県生まれ。2000年、早稲田大学第一文学部卒、朝日新聞入社。福井、長野総局、西部本社報道センターを経て、2007年、政治部。総理番、平河ク・大島理森国対委員長番、与党ク・輿石東参院会長番、防衛省、外務省を担当。2015年、ハーバード大学日米関係プログラム客員研究員。2016年、政治部国会キャップとして日本の新聞メディアとして初めて「ファクトチェック」を導入。2018年、アメリカ総局。共著に「安倍政権の裏の顔『攻防 集団的自衛権』ドキュメント」(講談社)、「この国を揺るがす男 安倍晋三とは何者か」(筑摩書房)。メールアドレスはsonoda-k1@asahi.com

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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