メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

新型コロナ対策でいま求められる「戦略」と「戦術」

戦略と戦術のミスマッチが目立つ日本。政治的リーダーに不可欠なこととは

米山隆一 前新潟県知事。弁護士・医学博士

戦略が有効に機能するために必要な条件

 上記の①「Rt=0戦略」、②「Rt<1戦略」、③「Rt~1戦略」、④「Rt≧2戦略」 のいずれを採用するかは、状況と選択の問題ですが、いずれであっても、その戦略が有効に機能するためには、次の三つの条件が極めて重要です。

 すなわち、
(1)現在どの戦略をとっているのか組織(政府・自治体)内部で共有されているか、少なくともトップがそれを理解していること、
(2)自らが採用している戦略の下に、個別の戦術が意味を持って位置付けられていること、
(3)自らが採用している戦略のメリットとデメリットを理解し、それを共有すること、
です。

 以下それぞれについて解説します。

戦略についてトップはどこまで理解しているか?

 まず、(1)の、「現在どの戦略をとっているのか組織(政府・自治体)内部で共有されているか、少なくともトップがそれを理解していること」ですが、これがないと、組織(政府・自治体)が実行する対策がちぐはぐなものとなってしまいます。

 上記の通り、現在、日本は暗黙のうちに事実上、③の「R0~1戦略」をとっていると思われるのですが、明示されていないので仕方ない面もあるとはいえ、かなり高い確率で、安倍晋三総理と、東京、大阪の二大都市の首長である小池百合子都知事、吉村洋文府知事は、それを十分に理解していないように思われます。

・・・ログインして読む
(残り:約6780文字/本文:約8467文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

米山隆一

米山隆一(よねやま・りゅういち) 前新潟県知事。弁護士・医学博士

1967年生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学医学系研究科単位取得退学 (2003年医学博士)。独立行政法人放射線医学総合研究所勤務 、ハーバード大学附属マサチューセッツ総合病院研究員、 東京大学先端科学技術研究センター医療政策人材養成講座特任講師、最高裁判所司法修習生、医療法人社団太陽会理事長などを経て、2016年に新潟県知事選に当選。18年4月までつとめる。2012年から弁護士法人おおたか総合法律事務所代表弁護士。

米山隆一の記事

もっと見る