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「AI倫理」を問う(上):「気高い嘘」との対峙

AIを利用した権力は「全知全能」の存在に近づく

塩原俊彦 高知大学准教授

新しい技術とプラトンの「気高い噓」

 AI倫理を問う際、重大なのは「気高い嘘」(noble lies)についてしっかりと気づくことではないか。

 プラトンはRepublic(日本では『国家』と訳されることが多い)の第三巻のなかで、つぎのようにソクラテスに語らせている。

 「われわれは適切に用いられるべき偽りのことを先ほど語っていたが、そうした作り話として何か気高い性格のものを一つつくって、できれば支配者たち自身を、そうでなければ他の国民たちを、説得する工夫はないもの

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筆者

塩原俊彦

塩原俊彦(しおばら・としひこ) 高知大学准教授

1956年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了。学術博士(北海道大学)。元朝日新聞モスクワ特派員。著書に、『ロシアの軍需産業』(岩波書店)、『「軍事大国」ロシアの虚実』(同)、『パイプラインの政治経済学』(法政大学出版局)、『ウクライナ・ゲート』(社会評論社)、『ウクライナ2.0』(同)、『官僚の世界史』(同)、『探求・インターネット社会』(丸善)、『ビジネス・エシックス』(講談社)、『民意と政治の断絶はなぜ起きた』(ポプラ社)、『なぜ官僚は腐敗するのか』(潮出版社)、The Anti-Corruption Polices(Maruzen Planet)など多数。

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