女性たちは日々、感染者の治療とケアを行うために様々な障壁や不平等と闘い、ウイルスを封じ込めるために献身的に働き、家族や地域社会を守るために貢献している。
私たちは、病院、家庭、地域社会において、女性たちが必要とする手段とサービスを提供し、当然の権利である正義と平等を実現する義務がある。
私たちを死の恐怖に陥れているこのウイルスと闘うため、私たちができることは全て行うつもりだ。それはすなわち、こうした不平等を是正することに他ならない。さもなければ、私たちの社会はウィルスに打ち克つどころか、後退してしまうことになるのだ。
ナタリア・カネム
コロンビア大学とジョンズ・ホプキンス大学の医学部と公衆衛生大学院で研究者としてキャリアをスタートし30年以上、医学、公衆衛生及び性と生殖に関する健康、社会正義、社会奉仕事業分野において指導的立場で活動。1992年から2005年 にかけてフォード財団に勤務、西アフリカ代表として女性の性と生殖に関する健康やセクシュアリティ分野における先駆者として尽力。その後、アフリカ、アジア、東ヨーロッパ、南北アメリカで世界平和と社会正義を促進するプログラムを総括する副代表をつとめる。2014年から16年までUNFPAのタンザニア代表を務め、16年7月にプログラム担当の事務局次長に就任。17年10月3日から現職。
マーク・ローコック
英国人。2017年5月、国連人道問題調整事務所(OCHA)のトップである現職に就任。人道・開発分野における30年以上の経験を活かし、危機発生時の国際社会による緊急援助活動を統括する。直近は英国国際開発省(DFID)の事務次官として、イラク・リビア・シリアでの紛争、ネパール・フィリピンでの自然災害に際し、英国による人道支援活動を指揮。それ以前にはDFIDのアフリカ・アジア局長として、ハイチ・ミャンマー・パキスタンなどで発生した人道危機への対応で調整にあたる。また政策とコーポレートパフォーマンス部門の局長及び財務部長も歴任し、自身のケニア・マラウィ・ジンバブエでの長期現地勤務経験や公認会計士としての資格を活かし、人道課題に取り組むにあたって分析的なアプローチを導入した。