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新型コロナで「外出禁止」解除後のフランスの「赤と緑」の世界

全土に広がる「1㍍間隔」遵守。正体不明のコロナとのシュールな戦いはまだまだ続く

山口 昌子 パリ在住ジャーナリスト

「許可証」違反には厳しい罰金・罰則

 この政府発行の「許可証」は、中央集権国家フランスの“傑作“のひとつだ。パソコンを使ってインターネットで入手。ただし、パソコンのできない人は手書きでもOKというのが、フランスらしい。

拡大賑わいが戻ったシャンゼリゼ大通り=2020年5月12日(筆者撮影)
 性別、姓名、生年月日、現住所を記入し、「テレワーク不可の仕事のため」「食糧品店か薬局への買い物」「マラソンなどのスポーツ実施(市町村によって時間制限があり、パリは午前10時~午後7時まで禁止)などから該当する項目にチェックを入れ、最後に「外出開始時間」を書く。これは現住所から1時間、1㌔と外出が制限されていたからだ。

 「許可証」を持参していないと罰金135ユーロ(1ユーロ=120円)。1カ月間に4回違反すると禁固半年、監視の警官を罵倒でもしようものなら、1年の禁固刑が科せらえた。

 知人の日本人は「近所だから」と油断して「許可証」なしで買い物に出かけてパトロール中の警官に遭遇、罰金を取られた。車で1㌔以上を「ちょっとオーバー」したフランス人の友人夫婦は、「2人分の罰金」を支払うハメになった。

「明日は我が身」と危機感を抱いたフランス人

 ふだんは文句や抗議の多いフランス人が、極左政党・「服従しないフランス」の党首メランションをはじめとして、「外出禁止」に素直に服従したのは、

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筆者

山口 昌子

山口 昌子(やまぐち しょうこ) パリ在住ジャーナリスト

元新聞社パリ支局長。1994年度のボーン上田記念国際記者賞受賞。著書に『大統領府から読むフランス300年史』『パリの福澤諭吉』『ココ・シャネルの真実』『ドゴールのいるフランス』『フランス人の不思議な頭の中』『原発大国フランスからの警告』『フランス流テロとの戦い方』など。

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