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桃井かおりさんと「コロナの時代」を話した

[189]岡田晴恵氏、岡本行夫氏死去、「#検察庁法改正に抗議します」……

金平茂紀 TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

5月6日(水) 雑誌「クレスコ」の原稿。にわかに登場した「9月入学論」を書こうと思ったが、今、休校中の学校現場の混乱をめぐって書くことの方がよほど優先事項だろうと思い直して書き直す。それで、学校現場からの切実な声が掲載された文書に行き当たったのだが、例えば、今後、再開された学校では、教室で机を互いに2メートル離して坐らせるのか、そんなことできるか、とか。校庭の集団遊びや、スポーツのバスケとかの集団プレイは授業でできるのか、できないのか、音楽の合唱も無理か、とか。他にも、給食の配膳をどうするのか、給食当番は今まで通りでいいのか、保健室も今まで通りでいいのか、登下校の集団行動はできるのか、できないのか。考えてみればどれもこれも学校教育現場のこれまでのやり方の変更を迫るものだ。となれば、教育理念とか、求められる学力とかの考え方だって変わるのではないか。

 「緊急事態宣言」は月末まで延長。GWも今日までだが、われわれ勤労者にとって、こんなに毎日が待機状態では、オンとオフの境目が意味をなさなくなっている現象も出てきているのではないか。そもそもオフとオンの違いは何だったのか。職場とは一体何だったのか。出勤の必要性と「不要不急」の関係はとか、いろんな当たり前のことを考える機会なのだ。

5月7日(木) いわゆるGWは終わったが、丸の内や赤坂近辺はやはり閑散としている。きのうの夜、安倍首相がニコ生とYahoo!共催の特番に出ていたらしい。全然知らなかった。

安倍晋三首相と山中伸弥教授が出演したインターネット番組の様子=2020年5月6日夜 20200506拡大安倍晋三首相と山中伸弥教授が出演したインターネット番組=2020年5月6日

 それで録画をちょっとだけ見たら、最初に安倍首相の一方的な発言があって、ニコ生特有のコメント・タグが画面上方にざあっと流れていた。「アベノマスクはどうした?」だの「三権分立を壊すな」だの、批判的なコメントがわんさかと続出していた。その後、京大iPS細胞研究所の山中伸弥所長も出てきて(リモート出演とか)対談があったらしい。

 テレ朝の「モーニングショー」を何気なく見ていたら、公衆衛生のスペシャリストで、キングス・カレッジ・ロンドンの渋谷健司教授がロンドンから生出演していた。もはやレギュラーとなった観のある岡田晴恵・白鴎大学教授が「渋谷先生、もっと早くから日本のウイルス対策に助言をいただきたかったです」などと半ば皮肉めいて文句をつけていた。何だろう、この人の立ち位置と言うか。これは視聴者の感情の代行者としての発言に聞こえて、「専門家」同士の会話とは異なるレベルの発言だ。

 パブリック・インテレクチュアルという言葉があるが、岡田氏の場合、専門家というより、専門家と視聴者をつなぐ役割を担っているように思える。だからこそ「わかりやすい」「親しみやすい」との判断からメディアでの露出が突出しているのかもしれない。そのことの評価・是非の判断は人によって異なるだろう。

 某事情から関西空港への往復。東京に戻り、慌ただしい移動で少し疲れたので何もせずに早めに寝る。

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筆者

金平茂紀

金平茂紀(かねひら・しげのり) TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

TBS報道局記者・キャスター・ディレクター。1953年、北海道生まれ。東京大学文学部卒。1977年、TBSに入社、報道局社会部記者を経て、モスクワ支局長、「筑紫哲也NEWS23」担当デスク、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを経て、2010年より「報道特集」キャスター。2004年、ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『ロシアより愛を込めて――モスクワ特派員滞在日誌 1991-1994』(筑摩書房)、『二十三時的――NEWS23 diary 2000-2002』(スイッチ・パブリッシング)など。共著に『テレビはなぜおかしくなったのか<原発・慰安婦・生活保護・尖閣問題〉報道をめぐって>』(高文研)、『内心、「日本は戦争をしたらいい」と思っているあなたへ』(角川書店)など多数。

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