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河井夫妻逮捕 安倍首相の任命責任はかつてなく重い!

いつものように「説明責任」を果たさない首相だが、今回は逃げられない

田中秀征 元経企庁長官 福山大学客員教授

 河井克行・前法相、河井案里参院議員夫妻の逮捕を受け、安倍晋三首相は18日の記者会見で次のように述べた。

 「かつて、法務大臣に任命した者として責任を痛感している。国民の皆さまに深くおわび申し上げます」

 肝心の首相自身の任命責任について問われると、「総裁として自民党においていっそうエリを正し、説明責任を果たしていかなければならない」としたうえで、「それ以上については捜査中の個別の案件に関すること」と言及を避けた。

拡大記者会見の冒頭、前法相の衆院議員・河井克行容疑者と妻の参院議員・案里容疑者の逮捕について陳謝する安倍晋三首相=2020年6月18日午後6時1分、首相官邸

首相のいつもの手法に有権者もうんざり?

 首相として、自民党総裁として、任命責任を認めてお詫(わ)びをし、それで一件落着とする。これまで幾度もみせられてきたその手法に、有権者はさすがにうんざりしているようだ。ここにきて、メディア各社の世論調査で内閣の支持率が下がり、不支持が目立つのはそのためだろう。

 6月21日に発表された毎日新聞の調査では、河井夫妻の逮捕について、安倍首相の責任は「重い」という回答が59%に達し、「重いとは言えない」の32%を大きく上回った。また、22日発表の共同通信の調査では、「河井事件」について首相の責任があるという答えが75.9%に達した。

 森友・加計学園の問題、「桜を見る会」をめぐる疑惑、そして今回の河井夫妻の逮捕で、首相が「逃げている」という評価が定着すれば、まだまだ進行中の新型コロナウイルスへの対応においても、国民からの協力が弱まらざるを得ない。「説明責任」を十分に果たさないから、追及されるのを恐れて国会の会期も延長しないと見られてしまう。

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筆者

田中秀征

田中秀征(たなか・しゅうせい) 元経企庁長官 福山大学客員教授

1940年生まれ。東京大学文学部、北海道大学法学部卒。83年衆院選で自民党から当選。93年6月、自民党を離党し新党さきがけを結成、代表代行に。細川護熙政権で首相特別補佐、橋本龍太郎内閣で経企庁長官などを歴任。著書に『平成史への証言 政治はなぜ劣化したのか』(朝日選書)https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=20286、『自民党本流と保守本流――保守二党ふたたび』(講談社)、『保守再生の好機』(ロッキング・オン)ほか多数。

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