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河井夫妻逮捕 安倍首相の任命責任はかつてなく重い!

いつものように「説明責任」を果たさない首相だが、今回は逃げられない

田中秀征 元経企庁長官 福山大学客員教授

政治家の責任の取り方は出処進退

 かねてから私は、政治家の責任の取り方は、出処進退に関わるものと受け止めている。「閣僚報酬の3カ月返上」というようなものもあるが、こんな痛くもかゆくもないやり方では、責任をとったとはとても言えない。

 与野党を問わず、多くの政治家が議員辞職や辞任というかたちで責任をとらざるを得なくなったことがある。昭和の末期、1988年6月に発覚した「リクルート事件」である。首相、閣僚をはじめ、与野党の政治家、官界、言論界までを巻き込んだ大事件でその後、平成の政治改革へとつながった。

 当時、竹下登内閣で大蔵大臣、副総理をつとめていた宮沢喜一氏は、本人ではなく秘書が秘書名義で未公開株の譲渡を受けていた。その頃、私は初当選後またもや落選し、復活を期して選挙区まわりをしていた。

加藤紘一氏からの電話

 ある日、友人の加藤紘一氏が電話をしてきた。「宮沢さんの出処進退はどうすればよいか」と聞く。彼はその頃、宮沢派(宏池会)の“プリンス”といわれる存在。同派の落選者からも広く意見を聴いているということだった。

 私が「できる限り早く閣僚を辞任していただきたい」と言うと、彼はしばらく黙り、「自分が株を譲渡されたわけではないのに、なぜ辞める必要があるのか」と尋ねた。私は言った。

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筆者

田中秀征

田中秀征(たなか・しゅうせい) 元経企庁長官 福山大学客員教授

1940年生まれ。東京大学文学部、北海道大学法学部卒。83年衆院選で自民党から当選。93年6月、自民党を離党し新党さきがけを結成、代表代行に。細川護熙政権で首相特別補佐、橋本龍太郎内閣で経企庁長官などを歴任。著書に『平成史への証言 政治はなぜ劣化したのか』(朝日選書)https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=20286、『自民党本流と保守本流――保守二党ふたたび』(講談社)、『保守再生の好機』(ロッキング・オン)ほか多数。

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