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ミッション:5分間で、国語、数学、英語の15個の問題を解きます。が、間違いは、少なくとも1つまで! 場合によっては、1つ間違えれば不合格となります。

 親が子どもの勉強や受験にまつわる様々な手続き、準備などに手をかけなくてはならない「お受験」。私には遠い世界の話だと思っていた。しかもこの教育熱の高い韓国でそれを経験する羽目になるとは、自分でもビックリだ。しかも、「ミッション」って、一体何?

 じゃあ、お受験なんてさせなければいいじゃない。となるが、ごもっともで、それは紆余曲折あり、思うところありで、二回に分けて書こうと思う。

 今日は、お受験に挑戦することになって知った、韓国の中学受験事情に少し触れてみようと思う。

拡大sakkarin sapu/Shutterstock.com

in SeoulとSKY

 アメリカ50%、日本60%、韓国90%。

 この数字は、概算で表した大学進学率であるが、数字を見ても韓国ではいかに大学が重要なのかが分かる。だからこそ、韓国では、大学の差別化、ランキングにみんな敏感なのだと思う。

 しかも大学の話題になると「in Seoul」という言葉が出て来るが、文字通りソウルにある大学のことを指し、保護者らは皆「in Seoulに入ってほしい」と願っている。

 私の感覚では、一昔前、釜山(プサン)大学、慶北(キョンブク)大学など、いくつかではあるが地方の国立大学はまだブランドであったような気がする。先日、高校の教師と話した際、首を横に振りながら「今は絶対ソウルです」と断言され、子を育てる親としてかなりズシッときた。

 「SKY」という言葉もある。そう「空」。空のように雲の上の存在、それが「S:ソウル大学、K:高麗(コリョ)大学、S:延世(ヨンセ)大学」だ。何でも受験生の上位5%内に入らないとSKYは無理だとか。恐ろしい世界である。

 振り返れば、韓国で子どもを育てることになり、韓国社会の教育熱やお母さん達の情報戦争、いや、周りの上昇志向に、私自身日々気後れしていた。が、その反面、思った事を躊躇せず口にしたり、自己主張が強かったり、ユーモアのある話し方をしたり、日本とは違う韓国社会にもまれながら、私の子どもたちも少し押しの強い人間になってくれることを願っていた(『思った事をすぐ口にする韓国の「伸びしろ」』参照)

 それは、私の人生を振り返る時、自分がもう少し押しが強かったらと、つまり、もう少し自己主張が上手だったらと、思う事がよくあったからだ。

 海外で自分のアピールをしなければならなかったり、日々の暮らし、そして勝負に出たりする際、簡潔で説得力のある言葉使いはもちろん、ユーモアやジェスチャーなどなんでも使って、自分の言う事にまず耳を傾けさせなければならない。印象付けさせなければならない。存在すらないような影の存在になっては、せっかく海外に出てきた意味がない。

 韓国語ができても、韓国語で上手にコミュニケーションを取るのとは別問題なのだ。

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筆者

藏重優姫

藏重優姫(くらしげ・うひ) 韓国舞踊講師、日本語講師

日本人の父と在日コリアン2世の間に生まれる。3歳からバレエ、10歳から韓国舞踊を始め、現在は韓国にて「多文化家庭」の子どもを中心に韓国舞踊を教えている。大阪教育大学在学中、韓国舞踊にさらに没頭し、韓国留学を決意する。政府招請奨学生としてソウル大学教育学部修士課程にて教育人類学を専攻する傍ら、韓国で舞台活動を行う。現在、韓国在住。日々の生活は、二児の子育て、日本語講師、多文化家庭バドミントンクラブの雑用係、韓国舞踊の先生と、キリキリ舞いの生活である。

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