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中国では何が起こっているのか―香港安全維持法はゲームチェンジャーだ

 新型コロナウイルスの感染拡大は中国で始まったが、中国内での感染はほぼ終息し、中国は「災い転じて福となす」と考えているのだろう。最近北京の食品卸売市場で起きたクラスターも徹底的な(北京の人口の半分に及ぶという)PCR検査と監視体制により抑え込んだ。

 中国共産党の統治を正当化しているのは高い経済成長率であり、今日、経済の一刻も早い回復に躍起となっている。2020年の先進諸国の成長率が5%を超えるようなマイナスになる中で、中国は成長率をプラス化するのはほぼ確実となっている。マスクや医療物資の支援や「一帯一路」関連で資金難に陥っている国々への救済などを通じ、確実に影響力を拡大している。

 一方、先進諸国がコロナ対策で忙殺されている時期を好機と捉えたのか、中国は香港、台湾、南シナ海などで強硬策を進めている。

 特に香港への国家安全維持法の導入はゲームチェンジャーではないかと思う。

拡大香港国家安全維持法の施行に反対するデモ行進で、「(中国共産党の)一党独裁を終わらせよ」と書かれたビラを掲げる参加者(中央)ら=2020年7月1日、香港

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筆者

田中均

田中均(たなか・ひとし) (株)日本総研 国際戦略研究所特別顧問(前理事長)、元外務審議官

1969年京都大学法学部卒業後、外務省入省。オックスフォード大学修士課程修了。北米局審議官(96-98)、在サンフランシスコ日本国総領事(98-2000)、経済局長(00-01)、アジア大洋州局長(01-02)を経て、2002年より政務担当外務審議官を務め、2005年8月退官。同年9月より(公財)日本国際交流センターシニア・フェロー、2010年10月に(株)日本総合研究所 国際戦略研究所理事長に就任。2006年4月より2018年3月まで東大公共政策大学院客員教授。著書に『見えない戦争』(中公新書ラクレ、2019年11月10日刊行)、『日本外交の挑戦』(角川新書、2015年)、『プロフェショナルの交渉力』(講談社、2009年)、『外交の力』(日本経済新聞出版社、2009年)など。 (Twitter@TanakaDiplomat)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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