メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

日本の愛護動物たちの運命は、環境大臣・小泉進次郎にかかっている

セクシーな決断で、レガシーを残せるか

塩村あやか 参議院議員

指導を60回以上重ねなければ……。数値規制なき法のもとで

 このPに対して東京都は指導を重ねるしかできなかった。結果として1年後、記録が残っているだけで60回以上もの指導を重ねてようやく業務停止命令となった。その理由を議会で追及した結果、「何が動物虐待にあたるのか明確かつ、具体的数値が法(省令にも)にはなく、判断ができなかった。具体的数値が必要であった」との弁明が返ってきた、という訳だ。

 この業務停止命令はペットショップに対しては日本初の快挙でもあった。つまり、日本中で発生している、劣悪環境下での虐待飼育や繁殖がこれまで大した問題とされてこなかったことに問題があることも明らかとなった。

 では、どうするか。

 まず、自治体が60回も指導を重ねることなく、諸外国のように虐待を迅速に判断できる仕組みを作らねばならない。私をはじめ多くの議員・愛護家が要望をし、昨年の法改正でようやく数値を定めることが明文化された。

超党派議連vsペット業界。数値をめぐる攻防

 話を最初に戻そう。昨年の動物愛護法改正の直後に小泉進次郞氏が環境大臣に就任をする。まさに動物愛護法最大の難関かつ、悲願と言われる「数値規制」が省令制定されるタイミングでの就任である。

 私達国会議員の超党派議連は政府に対し、各国の事例を調査し、専門家や優良業者の意見を参考にして、必要な数値規制案を提出した。どれも、決して厳しすぎる内容ではない。ペットの健康や福祉を勘案すれば、当然の数値である。例えば、「犬の繁殖は1歳以上6歳まで、年1回とすること(雌)」「ケージの大きさは小型犬で2平方メートル以上」「従業員の人数は15~25頭/1人」であり、各国と比較をしても概ね妥当なラインを選択した。

超党派動物愛護議連に参加する塩村あやか氏=塩村氏提供拡大超党派動物愛護議連に参加する塩村あやか氏=塩村氏提供

 しかし、ペット業界側の反発は相当なものだった。現状の劣悪飼育を追認してしまうような案を政府へ要望。「超党派議連案が通ったら、ブリーダーが壊滅する」と反発を強めているが、この程度で業界が壊滅をするのであれば、そんな酷い業界に命を扱う資格がないのは明らかだ。

 しかし、これに呼応するように、検討会では「(規制を強めると)値段が上がったりする」などと委員が発言。環境省も「規制よりも自主性に任せては」と発言し、全国の愛護家から顰蹙を買った。これが、日本の政治の現実である。

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

塩村あやか

塩村あやか(しおむら・あやか) 参議院議員

1978年広島県生まれ。2013年に東京都議選初当選。19年に参院選(東京都選挙区)で初当選し、1期目。立憲民主党所属。被爆2世。 1999年短大卒。就職氷河期を経験し、アルバイトやモデルをしながら奨学金を返済。自動車ライター、放送作家を経て都議会議員へ。2014年、都議会でセクハラやじを浴びる。非正規雇用問題・動物愛護問題・平和施策・男女が共に働きやすい環境づくりを政策の中心に据えている。 facebook: https://m.facebook.com/ayaka.shiomura.7 ツイッター: @shiomura youtube (塩ちゃんねる):  https://www.youtube.com/channel/UCnrWLnUaT7iXM2jr_QnVjTQ Instagram: shiomura.ayaka1

塩村あやかの記事

もっと見る