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コロナ検査を「いつでも、だれでも、何度でも」~ニューヨークを目指す「世田谷モデル」

保坂展人区長は児玉龍彦名誉教授の助言を全面的に受け入れ、実行に移し始めた

保坂展人 東京都世田谷区長 ジャーナリスト

 「世田谷モデル」が注目を集めています。

 児玉龍彦・東京大学先端科学技術研究センター名誉教授が提案した「PCR検査」の実施規模拡大と、「社会的検査」を導入して積極的監視をはかる。そして、街頭で「いつでも、だれでも、何度でも」の大量検査を実現しているニューヨークを目指していくという内容です。

 7月27日、世田谷区の新型コロナウイルス感染症対策本部の有識者との意見交換会で児玉教授から問題提起を受けました。

検査手法の工夫で検査数を大幅増

 世田谷区でも、7月にやってきた「第二波」は、急激な感染者の増加を記録し、第一波の4月をすでに上回りました。

 現在、世田谷区では1日最多で332件(8月3日実績)のPCR検査を行っています(こちら参照)。世田谷区でのPCR検査は3ルート・3機関で行われています。世田谷保健所の行政検体、世田谷区医師会の保険診療を実施している「地域外来・検査センター」、医療機関の「帰国者・接触者外来」がそれぞれフル回転でPCR検査にあたっています。

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 5月下旬から6月と感染者が低減して小康状態が続いた時期がありました。自治体によっては、「PCR検査センター」を休止したり、縮小したところもありましたが、世田谷区では「第二波」「第三波」も意識して維持していこうという医師会の先生方の熱意もあって、むしろ拡充の準備をしてきました。

 7月の第二波では、PCR検査対象が急増し、フル回転となっています。急増の要因は、「濃厚接触者全員へのPCR検査の実施」です。

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 7月上旬は、都心の繁華街や会食で感染した方が20代、30代を中心に増加しましたが、下旬になると、家族で、職場で、施設で、地域で感染が広がります。ひとりの陽性者が確認されると、多い場合は数10人、中には100人を超える「濃厚接触者」が出てきます。一日、200件から300件の検査数をもっても、検査対象者が多くて溢れてしまう状況も生まれてきました。検査拡大は、現状のままに検査体制を維持する上でも、まずは必要となっています。

 児玉教授の提案によれば、検査の手法に工夫を凝らすことで、検査規模を1桁増の2000から3000にあげることが可能だというのです。

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筆者

保坂展人

保坂展人(ほさか・のぶと) 東京都世田谷区長 ジャーナリスト

宮城県仙台市生まれ。教育問題などを中心にジャーナリストとして活躍し、1996年から2009年まで(2003年から2005年を除く)衆議院議員を3期11年務める。2009年10月から2010年3月まで総務省顧問。2011年4月より世田谷区長(現在3期目)。 著書:「相模原事件とヘイトクライム」(岩波ブックレット)、「脱原発区長はなぜ得票率67%で再選されたのか?」(ロッキング・オン)、「88万人のコミュニティデザイン 希望の地図の描き方」(ほんの木) 近著に「〈暮らしやすさ〉の都市戦略 ポートランドと世田谷をつなぐ」(岩波書店2018年8月)、「子どもの学び大革命」(ほんの木2018年9月)他

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