メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

吉村洋文・大阪府知事効果? 日本維新の会の支持拡大のワケと超えるべき壁

コロナ対応に奮闘する大阪府知事、国会での建設的な政策提言、首都で地盤固めも。

大濱﨑卓真 選挙コンサルタント

吉村知事のメディア露出で政党支持率がアップ

 新型コロナウイルス対策では、地方自治体がそれぞれ独自の施策を打ち出すなど、首長のリーダーシップが問われました。さらに、都道府県別の新規陽性者数などが背比べのように比較されて報道されるなか、日本各地の首長による記者会見がほぼ毎日開かれてインターネットやテレビで中継されるという新たな事態も生まれました。

 5月に毎日新聞と社会調査研究センターが実施した全国世論調査では「新型コロナウイルス問題への対応で最も評価している政治家」という質問で、吉村大阪府知事が小池百合子・東京都知事や安倍晋三首相を尻目に、断トツの1位に選ばれました。

 吉村大阪府知事は、日本維新の会では「副代表」、大阪維新の会では「代表代行」という肩書きで、厳密には政党トップではありません(日本維新の会も、大阪維新の会も、松井一郎大阪市長が「代表」です)。しかし、「ポスト橋下」からはじまった吉村・松井の双頭体制が約5年になるなか、吉村知事が実質的な党の顔としてテレビに登場する時間が増えたことで、「新型コロナ対策に動く首長・積極的にコロナ対策を行う維新の会」というイメージが世間に一気に広がりました。

 政党支持率トップの自民党の総裁でもある安倍首相が「会見が少ない」などと批判されるのと対照的に、露出時間を着実に増やした吉村知事が率いる日本維新の会が支持を拡大するのは、ある意味当然でしょう。全国に目を向ければ、小池都知事など自治体首長がメディア露出を増やした例は他にもありますが、国政政党のトップクラスを兼任する吉村知事の露出は、自らの政党の支持率上昇に直結するという強みがあります。

政党支持急落のリスクも

 ただ、一方で吉村知事のリーダーシップに依拠しすぎることへのリスクもあります。

拡大うがい薬でのうがいを奨励する大阪府の吉村洋文知事=2020年8月4日、大阪府公館

 8月4日、吉村知事は突如、記者会見を開き、「イソジン」などで知られるポビドンヨードのうがい薬で新型コロナウイルスの陽性率が下がったという研究の途中経過を発表。症状のある人や医療従事者などリスクを持つ人に、ポビドンヨードによるうがいを励行するよう呼びかけました。

・・・ログインして読む
(残り:約2743文字/本文:約4431文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

大濱﨑卓真

大濱﨑卓真(おおはまざき・たくま) 選挙コンサルタント

1988年生まれ。青山学院大学経営学部中退。2010年に選挙コンサルティングのジャッグジャパン株式会社を設立、現在代表取締役。衆参国政選挙や首長選挙をはじめ、日本全国の選挙に与野党問わず関わるほか、「選挙を科学する」をテーマとした選挙に関する研究も行う。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

大濱﨑卓真の記事

もっと見る