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枝野代表を支える執行部を多彩な顔ぶれに~立憲民主党・亀井亜紀子

古賀茂明×野党若手政治家(3)

古賀茂明 元経産官僚

 ポスト安倍を選ぶ自民党総裁選に世論の関心は集まり、野党合流新党の代表選は盛り上がりを欠いています。立憲民主党の福山哲郎幹事長の記者会見でも埋没を指摘する質問が相次ぎ、福山さんが「メディアにもしっかり報道いただきたい」と訴える一幕がありました。
 しかし、新しい総理大臣を選ぶ自民党総裁選に対し、立憲民主党の枝野幸男代表が圧勝してそのまま新党代表に就くことが確実視される野党代表選に関心が高まらないのは当然でしょう。世の中の耳目を集める工夫が野党に欠けているともいえます。
 自民党総裁選は党員投票を実施せず、「永田町だけで総裁を決める」と批判されています。なのに、野党もそろって党員投票を実施しないのはどういうことでしょう。今こそ野党は党員投票を実施し、自民党との違いをアピールするチャンスではないでしょうか。
 また、自民党総裁選の候補者は男性ばかりです。野党代表選に女性候補が立てば、自民党との違いを示すことができるはずです。
 古賀茂明さんが野党の新世代の政治家に奮起を促すインタビュー3回目は、立憲民主党の亀井亜紀子衆院議員です。(論座編集部)
亀井亜紀子(かめい・あきこ)

1965年生まれ。学習院大学法学部、カールトン大学(カナダ)卒業。英語通訳、衆議院議員秘書を経て、2007年参議院議員初当選、2017年より衆議院議員、現在1期目。衆議院農林水産委員会、地方創生特別委員会、立憲民主党国際局長。
 

《動画のワンポイント解説》

 亀井亜紀子さんの地元は島根県です。自民党を離れて亀井静香氏らとともに国民新党を結成し、民主党政権に連立与党として加わった亀井久興氏の長女です。「保守地盤を持つ世襲政治家」という顔は、立憲民主党では異色でしょう。

 その亀井さんが今回のインタビューで強調した「野党新党」の目指すべき社会は、「再挑戦できる社会」と「持続可能な経済」。アベノミクスは経済成長最優先で、株価は上がっても国民一人一人は豊かにならなかったと指摘し、「大量生産・大量消費の時代は終わりに」と訴えます。非常にリベラル色の強い主張です。

 立憲民主党幹部でリベラル派の女性政治家といえば辻元清美さんが思い浮かびますが、亀井さんのようなタイプの政治家が前面に出てくれば、党の多様性を示すことができるのではないでしょうか。

 亀井さんは立憲民主党の枝野代表の勝利が確実視される野党代表選について「今回は国会議員の投票で選ぶのは仕方がないが、(新代表の任期が)2年というのは長い」とし、衆院議員の任期満了となる来年秋に本格的な代表選を行うことを提案します。そのうえで、民主党政権時代と比べて野党には新しいメンバーも増えたとし、「枝野さんが代表になっても脇を支えるメンバーは多彩であってほしい」と述べ、執行部の刷新に期待します。(論座編集部)