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【3】一部の官僚に途方もない権力を与えた「政治主導」

7年余りの間に、この政権は専制政治に確実に近づいてしまった

白井聡 京都精華大学人文学部専任講師

「お友達」政治のヴァージョンアップ

 ゆえにもちろん、安倍政権の権力の実態は、トップの指導力やカリスマ性にあるのではなく、それを支える者たちによる傀儡である、という見方は説得力を持つ。このことを証するかのように、最近ますます、内政外政を問わず側近の少数の官邸官僚が政策決定権を独占しているという報道が相次いできた。例のアベノマスクの一件も「全国民に布マスクを配れば不安はパッと消えますよ」という側近(=佐伯耕三総理秘書官・経産省)の囁きで始まったと言われる。

 ここに見て取れるのは、第一次政権時の「お友達」政治のヴァージョンアップ(?)版である。当時の安倍は政権与党内の「同志」を積極的に起用し、それが「身びいき」との批判を浴びた

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筆者

白井聡

白井聡(しらい・さとし) 京都精華大学人文学部専任講師

1977年生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学専攻博士後期課程単位修得退学。博士(社会学)。専攻は政治学・社会思想。著書に『永続敗戦論――戦後日本の核心』(太田出版)、『未完のレーニン――〈力〉の思想を読む』(講談社選書メチエ)、『「物質」の蜂起をめざして――レーニン、〈力〉の思想』(作品社)『国体論――菊と星条旗』(集英社新書)。共訳書に、スラヴォイ・ジジェク『イラク――ユートピアへの葬送』(河出書房新社)、監訳書にモイシェ・ポストン『時間・労働・支配――マルクス理論の新地平』(筑摩書房)。

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