「報道ステーション」に菅官房長官生出演
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金平茂紀 TBS報道局記者、キャスター、ディレクター
菅氏出演の「報ステ」は「お披露目」感、満載
8月21日(金) 3日連続で朝、プールで泳ぐ。心身のバランスが一番大事だ。
15時から「TBSレビュー」のMに大昔の「報道特集」のパネル写真を渡す。今年の10月、「報道特集」は開始から40周年を迎える。そのための番組をつくっていただけるという。誠にありがたいことだ。Mはつい最近まで「報道特集」に在籍していた人物でもある。

北代淳二「報道特集」初代キャスター
「報道特集」は米CBSの『60 Minutes』という1968年に始まった同局の看板調査報道番組の日本版をつくりたいという北代淳二・元TBS初代ワシントン支局長(そして初代「報道特集」キャスター)の発案から生まれた番組だ。
僕は1980年に同番組がスタートした当時のTBS局内の空気をまだ覚えている。スタート時の同番組には報道局の各部からエース級の記者・ディレクターが送り込まれたので、局内には複雑な反応があった。ニュースは日々のものなのに、1週間に一度の番組のために報道の中心人物をとられては適わない、という反発も若干あったように記憶している。
だが、「報道特集」は徐々にその地位を確立していった。フィリピンの独裁者マルコス大統領の政敵・ベニグノ・アキノ元上院議長に同行取材中、目の前で彼が軍によって射殺された事件のスクープ。吉永春子ディレクターによる宇野宗佑首相の愛人への単独インタビューで首相を辞任に追い込んだスクープ、ベビーホテル・キャンペーンの堂本暁子記者の日本新聞協会賞受賞などで、確固たる地位を築いてきたのだ。よく続いてきたものだと思う。ちなみにCBS『60 Minutes』は開始から52年たった今も放送されて高い支持を得ている。
雑誌「arc」用の原稿。きわめて個人的な思いを書く。
テレビ朝日の「報道ステーション」に菅義偉官房長官が生出演。このタイミングでなぜ菅官房長官が「報ステ」に出るのか。不可解であると同時に、
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