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 筆者が論座で連載した「小沢一郎戦記」を加筆・再構成した『職業政治家 小沢一郎』が朝日新聞出版から出版されました。折しも新立憲民主党が誕生し、一方の自民党の方も菅総裁・首相体制が事実上固まりました。「解散・総選挙近し」の声も多く、政界は一気にポスト安倍の風向きを強めています。
 日本の政治はどこから来て、どこへ向かうのか? その決定的な道標のひとつとなるのが、この本の役割です。(ジャーナリスト 佐藤章)

 新しくスタートする立憲民主党の結党大会が9月15日に開かれる。新党結成に尽力した小沢一郎氏にとって3度目の「政権交代」の戦いが始まる。いや、この言い方は正確ではない。小沢氏の戦いは常に継続しているのだ。

「永年在職議員特別表彰」の先送り

 昨年10月、安倍内閣が消費税の税率を10%に引き上げたころ、いかにも小沢氏らしいニュースが流れた。

 在職50年を迎えた議員を対象とする「永年在職議員特別表彰」を衆議院事務局から打診されたが、回答を保留し表彰が先送りされたというニュースだ。

 小沢氏は1969年総選挙に初当選して以来連続17回当選を果たし負け知らず。明治以来、衆議院議員在職50年を達成したのは、「憲政の神様」と呼ばれる尾崎行雄をはじめ三木武夫や原健三郎、中曽根康弘、櫻内義雄、そして小沢氏の6人だけ。このうち櫻内氏は参院議員期間も通算しているから、正確には5人だけだ。

 特別表彰の対象議員が回答を保留するのは「異例」(2019年10月2日、共同通信配信)とあるから、まず初めてのことなのだろう。しかも、その理由について、小沢氏は「政権交代に向けて政治活動をしている真っ最中だ」(同)と答えている。

 これがなぜ「小沢一郎氏らしい」かと言うと、議員活動を続ける小沢氏の最大の眼目、目的は「議会政治の日本への定着」であり「政治改革」であり、その最重要手段としての「政権交代」にあるからだ。

 議員を続けること自体は目的でも何でもない。最大の眼目への道半ばにしての「特別表彰」は、小沢氏にとって何の意味もないことだろう。

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筆者

佐藤章

佐藤章(さとう・あきら) ジャーナリスト 元朝日新聞記者 五月書房新社編集委員会委員長

ジャーナリスト学校主任研究員を最後に朝日新聞社を退職。朝日新聞社では、東京・大阪経済部、AERA編集部、週刊朝日編集部など。退職後、慶應義塾大学非常勤講師(ジャーナリズム専攻)、五月書房新社取締役・編集委員会委員長。著書に『ドキュメント金融破綻』(岩波書店)、『関西国際空港』(中公新書)、『ドストエフスキーの黙示録』(朝日新聞社)など多数。共著に『新聞と戦争』(朝日新聞社)、『圧倒的! リベラリズム宣言』(五月書房新社)など。

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