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今までの政党合併とは明らかに違う新「立憲民主党」の結党

神津里季生・山口二郎の往復書簡(10)政権交代をめざしプレーボールがかかった

山口二郎 法政大学法学部教授(政治学)

枝野氏の野党結集の原点は2017年の立憲民主党

 しかし、2009年に自民党から政権を奪取しても、社会民主主義路線は根付きませんでした。当時の民主党には、新自由主義者も混在していました。また、二大政党のモデルに関しても、保守二大政党制を目指す人々が混じっていました。私などは、自民党の二軍をつくるくらいなら、二大政党制などいらないといら立っていましたが……。

 2017年の希望の党の企ては、保守二大政党制を目指す小池百合子東京都知事と前原誠司氏の策動でした。枝野幸男氏がこれに反発して立憲民主党を結成し、僅差で野党第一党となったことから、新しい野党結集の動きが始まりました。

 枝野代表にとって野党結集の原点は、1998年の民主党ではなく、2017年の立憲民主党です。この点こそが、今回の合流劇を読み解く際に不可欠の視点です。

連合のプロジェクトのひとつの到達点

拡大立憲民主党の結党大会であいさつをする連合の神津里季生会長=2020年9月15日午後1時25分、東京都港区
 希望の党騒動が失敗に終わった後、2018年の早い段階から旧民主党の主だった政治家から再結集を求める声が上がりました。しかし、枝野代表は政党の数合わせには与しないとして、独自路線を進みました。

 立憲民主党と国民民主党の無益な喧嘩で失ったものもありますが、民主党の元のさやに納まったのでは、立憲民主党を立ち上げた意味がないというのが、枝野代表の思いだったのでしょう。この頑(かたく)なさのおかげで、

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筆者

山口二郎

山口二郎(やまぐち・じろう) 法政大学法学部教授(政治学)

1958年生まれ。東京大学法学部卒。北海道大学法学部教授を経て、法政大学法学部教授(政治学)。主な著書に「大蔵官僚支配の終焉」、「政治改革」、「ブレア時代のイギリス」、「政権交代とは何だったのか」、「若者のための政治マニュアル」など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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