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菅首相はいつ衆議院を解散するのか? 与野党の戦略と注目のポイント

衆院議員の任期満了まであと1年。新首相の胸のうちは……

大濱﨑卓真 選挙コンサルタント

総選挙の時期を整理してみると……

 まずは安全第一の内閣をつくったうえで、では菅首相はいつ、衆議院の解散総選挙という勝負に出るのか。考えられるシナリオは無数にありますが、大きく分けて①年内(もしくは年明け早々)に行う、②通常国会で予算を通してすぐの来春、③来年の夏から初秋にかけて――の三つが考えられるでしょう。

 以下、三つについて、具体的に見ていきます。

年内(もしくは年明け早々)

 年内(もしくは年明け早々)の解散・総選挙には、二階俊博幹事長や麻生太郎財務大臣らが言及するように、根強い噂があります。実際、低調だった安倍内閣の支持率が退任表明後は急上昇、菅新内閣の支持率も60〜70%と上々です。政権への支持は、ふつう就任直後が最も高く、時がたつにつれて低下する傾向がありますから、支持が高いうちに解散総選挙に踏み切るというのは、極めて自然の判断でしょう。

 問題は新型コロナの感染状況ですが、秋以降どうなるか不透明ではありますが、春から夏にかけての状況と比較すると、現段階では社会が落ち着きを取り戻していることや、合流新党が立ち上がったばかりの野党の選挙準備が遅れていることも、政権にすれば好材料です。

 具体的な「公示・投開票」の日程として、「10月13日ー25日説」は遠のいたと言われていますが、国会周辺ではいま、「10月20日ー11月1日(大阪都構想住民投票の投票日)」、「11月10日ー22日」、「11月24日ー12月6日」、「12月1日ー13日」が取りざたされています。

通常国会で予算が通過した後

 「通常国会で予算が通過した後」の解散は、菅内閣として具体的な成果を掲げて選挙をするというシナリオです。

 菅首相が打ち出した携帯電話料金ならびに電波料の見直しや、デジタル庁の創設といった政策は、いずれも政策実現にかかる時間的コストが比較的少なく、スピーディーにいけば年内にも基本的な指針の策定や準備室の設置などが可能です。それらを盛り込んだ予算を成立させ、政策の実現が見えた時点で、解散総選挙に踏み切るというわけです。

 具体的には、3月後半の予算通過直後に衆議院を解散。3月23日公示ー4月4日投開票、3月30日公示ー4月11日投開票などの日程が考えられます。ただし、選挙協力を行う公明党との関係を考えれば、7月22日に任期満了を迎える都議会議員選挙を考慮する必要があり、細かい日程調整は必要になるでしょう。さらにこの頃には、五輪開催の可否や河井夫妻の公判の目処がついている可能性も高く、不確定要素を多く抱えてもいます。

来年の夏から初秋にかけて

 来年の夏から初秋にかけては、衆議院の任期満了が迫っていることから「追い込まれ解散」として、一般的には好まれません。ただし今回は、安倍内閣が退陣し菅内閣が誕生してからわずか1年であること、コロナ禍で制約が多かったことを踏まえれば、「追い込まれ」と見る向きは少ないでしょう。

 通常国会終了時(もしくはその後)の解散となると、

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筆者

大濱﨑卓真

大濱﨑卓真(おおはまざき・たくま) 選挙コンサルタント

1988年生まれ。青山学院大学経営学部中退。2010年に選挙コンサルティングのジャッグジャパン株式会社を設立、現在代表取締役。衆参国政選挙や首長選挙をはじめ、日本全国の選挙に与野党問わず関わるほか、「選挙を科学する」をテーマとした選挙に関する研究も行う。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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