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【4】地方の腐敗は日本の腐敗

議員も市長も記者さえも「はりぼて」か

塩原俊彦 高知大学准教授

問われる検察

 最後に、印象に残ったのは、議員の居直りである。2019年4月、富山地検は村上和久元議長(自民)、中川勇元市議ら3人、合わせて4人を詐欺の罪で起訴した。同年7月、村上は初公判で起訴内容を否認し無罪を主張する。9月、富山地裁は中川勇、谷口寿一、市田隆一元市議に懲役1年6カ月執行猶予4年(いずれも求刑懲役1年6カ月)を言い渡したが、村上だけは無実を主張したため、公判中だ。村上は議員を継続している。

 検察は、2016~2017年に辞職した市議14人のうち、この4人しか起訴して

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筆者

塩原俊彦

塩原俊彦(しおばら・としひこ) 高知大学准教授

1956年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了。学術博士(北海道大学)。元朝日新聞モスクワ特派員。著書に、『ロシアの軍需産業』(岩波書店)、『「軍事大国」ロシアの虚実』(同)、『パイプラインの政治経済学』(法政大学出版局)、『ウクライナ・ゲート』(社会評論社)、『ウクライナ2.0』(同)、『官僚の世界史』(同)、『探求・インターネット社会』(丸善)、『ビジネス・エシックス』(講談社)、『民意と政治の断絶はなぜ起きた』(ポプラ社)、『なぜ官僚は腐敗するのか』(潮出版社)、The Anti-Corruption Polices(Maruzen Planet)など多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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