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「サイバー戦争」を考える

「抑止力」に傾斜する米国やイスラエル

塩原俊彦 高知大学准教授

「核抑止」と「サイバー抑止」

 サイバー攻撃を抑止力によって防ぐ発想は、核兵器に抑止力を適応するのと同じ発想にたっている。核抑止論には二つある(詳しくは拙著『核なき世界論』を参照)。核攻撃してこなければ先に核攻撃をしないという核の先制不使用に基づく「消極防衛」という見方と、核使用を前提に、核兵器からの防衛体制を整備すれば、それだけ核報復攻撃の可能性が温存されるから、核兵器による攻撃を思いとどまるとみる「積極防衛」の二つである。

 米国政府は長く「ナッツ」(「変わり者」、「熱狂的信奉者」という意味)と呼ばれる積極防衛論者が優位に立ってきた。その核抑止論は時代とともに変化しているが、

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筆者

塩原俊彦

塩原俊彦(しおばら・としひこ) 高知大学准教授

1956年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了。学術博士(北海道大学)。元朝日新聞モスクワ特派員。著書に、『ロシアの軍需産業』(岩波書店)、『「軍事大国」ロシアの虚実』(同)、『パイプラインの政治経済学』(法政大学出版局)、『ウクライナ・ゲート』(社会評論社)、『ウクライナ2.0』(同)、『官僚の世界史』(同)、『探求・インターネット社会』(丸善)、『ビジネス・エシックス』(講談社)、『民意と政治の断絶はなぜ起きた』(ポプラ社)、『なぜ官僚は腐敗するのか』(潮出版社)、The Anti-Corruption Polices(Maruzen Planet)など多数。

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