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「報道特集」40周年――「飾り」はできるだけ排す

[209]伊藤詩織さんと大坂なおみさん、「中部推し!」、「TBSレビュー」……

金平茂紀 TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

9月23日(水) 朝日新聞が朝刊で、20日にオープンしたばかりの福島県の「東日本大震災・原子力災害伝承館」(双葉町)で、県が伝承館の語り部たちに、国や東京電力批判を控えるように要求していた事実をすっぱ抜いていた。ひどいものだ。伝承館という名称が泣いている。熊本県の水俣市に行って、水俣病の資料館をみられることをおすすめしたい。

 楽しみにしている松元ヒロさんの紀伊国屋ホールでのステージ。10月4日。その頃、日本にいない可能性が大きくなってきたので、Sに席を譲ることにする。その海外出張のための準備を始める。ノート20冊、その他雑貨を買い出し。

 故・大盛伸二さんの写真展のお知らせ記事を書くために過去の大盛さんの写真を見返す。やはり1996年の「象の檻の犬」は個人的には本当に心に残る1枚だ。大盛さんの写真展の準備をされている沖縄国際大学の浦本寛史教授と電話で話す。大盛さん自身の展示用写真のチョイスで、故郷の八重山回帰の傾向が見られたという話をお聞きする。

「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた伊藤詩織さん=TIME誌のサイトより拡大「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた伊藤詩織さん=TIME誌のサイトより
 アメリカの雑誌「TIME」恒例の「世界で最も影響力のある100人」に伊藤詩織さんが、テニスプレイヤーの大坂なおみさんとともに日本人の中から2人だけ選ばれたというニュースが入ってきた。

 さすがにテレビも報じているところが多かったが、NHKの夜の「ニュースウオッチ9」が、伊藤詩織さんに焦点を当ててかなり詳しく報じていた。今週は「報道特集」が休止なので、このニュースについて触れることができないのが残念だ。

大坂なおみさん拡大「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた大坂なおみさん=TIME誌のサイトより
 BLM(ブラック・ライブズ・マター)に声をあげクールに参画した大坂なおみさんと、日本のこの風土のなかで、性暴力被害者として声をあげ、世界大に波及した#MeToo運動を広げた伊藤詩織さんの2人が選ばれたことの意味を、僕ら日本に住む人間は深く受け止めるべきだと思う。

9月24日(木) 繰り返すが、今週は「報道特集」のオンエアが局の「お笑いの日」とかの編成のため休止。時間ができたので「Journalism」の長めの記事の準備をする。

 朝、テレ朝のワイドショーをみていたら、韓国の法相疑惑を長々とやっていた。よその国のことをこんなに詳報するエネルギーがあるのなら、この国の法務省の闇でもあばいてみたらどうなのよ、と勝手によその局のことを心配してしまったが、大きなお世話だろうな。

 神戸のAさんと話をする。僕も、映画化と現実のはざまのセンシティブな痛みの感覚は失いたくないものだ。考え込む。

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筆者

金平茂紀

金平茂紀(かねひら・しげのり) TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

TBS報道局記者・キャスター・ディレクター。1953年、北海道生まれ。東京大学文学部卒。1977年、TBSに入社、報道局社会部記者を経て、モスクワ支局長、「筑紫哲也NEWS23」担当デスク、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを経て、2010年より「報道特集」キャスター。2004年、ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『ロシアより愛を込めて――モスクワ特派員滞在日誌 1991-1994』(筑摩書房)、『二十三時的――NEWS23 diary 2000-2002』(スイッチ・パブリッシング)など。共著に『テレビはなぜおかしくなったのか<原発・慰安婦・生活保護・尖閣問題〉報道をめぐって>』(高文研)、『内心、「日本は戦争をしたらいい」と思っているあなたへ』(角川書店)など多数。

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