[209]伊藤詩織さんと大坂なおみさん、「中部推し!」、「TBSレビュー」……
2020年10月15日
9月23日(水) 朝日新聞が朝刊で、20日にオープンしたばかりの福島県の「東日本大震災・原子力災害伝承館」(双葉町)で、県が伝承館の語り部たちに、国や東京電力批判を控えるように要求していた事実をすっぱ抜いていた。ひどいものだ。伝承館という名称が泣いている。熊本県の水俣市に行って、水俣病の資料館をみられることをおすすめしたい。
楽しみにしている松元ヒロさんの紀伊国屋ホールでのステージ。10月4日。その頃、日本にいない可能性が大きくなってきたので、Sに席を譲ることにする。その海外出張のための準備を始める。ノート20冊、その他雑貨を買い出し。
故・大盛伸二さんの写真展のお知らせ記事を書くために過去の大盛さんの写真を見返す。やはり1996年の「象の檻の犬」は個人的には本当に心に残る1枚だ。大盛さんの写真展の準備をされている沖縄国際大学の浦本寛史教授と電話で話す。大盛さん自身の展示用写真のチョイスで、故郷の八重山回帰の傾向が見られたという話をお聞きする。
さすがにテレビも報じているところが多かったが、NHKの夜の「ニュースウオッチ9」が、伊藤詩織さんに焦点を当ててかなり詳しく報じていた。今週は「報道特集」が休止なので、このニュースについて触れることができないのが残念だ。
9月24日(木) 繰り返すが、今週は「報道特集」のオンエアが局の「お笑いの日」とかの編成のため休止。時間ができたので「Journalism」の長めの記事の準備をする。
朝、テレ朝のワイドショーをみていたら、韓国の法相疑惑を長々とやっていた。よその国のことをこんなに詳報するエネルギーがあるのなら、この国の法務省の闇でもあばいてみたらどうなのよ、と勝手によその局のことを心配してしまったが、大きなお世話だろうな。
神戸のAさんと話をする。僕も、映画化と現実のはざまのセンシティブな痛みの感覚は失いたくないものだ。考え込む。
9月25日(金) 昼前に広尾に行き、その後、15時から海外取材の件で打ち合わせ。相手国のさまざまな事情を多少とも知る身としては、隔靴掻痒の思いもあるけれども、現場で当事者の話を直接聞くことが取材の基本であり原点だと思う。僕らは独裁国の現実をきちんと直視できているかどうか。
19時から神保町のYへ。Mさんの苦境をきくため。Mさんは、高いこころざしと力量のある人なので絶対に大丈夫。
深夜、たまたまNHKで「中部推し!」という聞いたことのないタイトルの番組をやっていて、日系ブラジル人やペルー人たちの出稼ぎ二世世代のストーリーをやっていた。この番組、ちょっとNHK的ではないざらつき感があってどんどん魅入られてしまった。うん、いいなあ。誰が作ったんだろ。ラップミュージックがBGMとしてではなく、本質的なテーマとして扱われていて、とてもおもしろい。日本語ラップは一歩間違えば、途轍もなくダサくなる。これはクール!
9月26日(土) 「報道特集」は「お笑いの日」編成で休止。たとえば、米CBSの調査報道番組「60ミニッツ」ならば、こういうことはあり得ない。まだまだ僕らの番組はそういう番組たりえていないのだろうな。少なくとも局の編成担当者の頭のなかでは。
約束の時間に東京駅近くのホテルでMカメラマンら撮影クルーおよびCディレクターと合流して相手の登場を待っていたがなかなか現れない。なんか変だなあ。それでCディレクターが確認の電話をいれると、何と
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