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臨時国会開会へ。初の国会論戦に臨む菅政権の気がかりと解散・総選挙の行方

「スピード感」をキーワードに内閣が迅速に動き始めるなか、臨時国会が26日に召集

大濱﨑卓真 選挙コンサルタント

拡大初外遊でインドネシアを訪問。ジョコ大統領との共同記者発表で発言する菅義偉首相=2020年10月20日、ボゴール市

 菅義偉政権の誕生から1カ月が経ち、26日には臨時国会が召集されます。菅首相にとっては初の本格的な国会で、政権の方針表明ともいえる所信表明演説がおこなわれます。

 菅内閣の閣僚たちはすでに全開モード。「スピード感」をキーワードに、デジタル化や携帯電話料金引き下げなど、国民の生活に直結する政策について迅速に動き始めています。その一方で、日本学術会議の任命拒否や中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬における1億円支出など、論争になるネタも見えてきました。

 来秋の衆議院議員の任期満了まで1年を切るなか、本稿では来週から始まる臨時国会の見どころ、そして永田町の国会議員や選挙コンサルタントである私の最大の関心事である、衆議院の解散・総選挙の展望について、考えていきたいと思います。

国会序盤の焦点は杉田官房副長官を巡る攻防

 9月の政権発足時、メディア各社の世論調査で軒並み60〜70%の高支持率を記録していた菅内閣ですが、1カ月後の10月の調査では各社ともおおむね数ポイント下がり、支持率は55〜65%程度となりました。不支持率も20%前後と前月から数ポイント上昇し、内閣発足の“ご祝儀相場”は終わりつつあります。

 そんななかで迎える臨時国会では、まず菅首相の所信表明があり、衆参本会議での各党党首による代表質問が続きますが、このところ世間を賑わせている日本学術会議の会員任命拒否問題では政府側の説明が十分ではないとの世論が強く、冒頭から与野党で論戦となる可能性が高まっています。

 カギとなるのは、杉田和博・内閣官房副長官の予算委員会出席と質疑が実現するかどうかでしょう。第2次安倍晋三政権以降、官房副長官として内閣官房の事務方トップを長く務めた杉田氏を、野党は安倍政権から続くさまざまな問題の「本丸」ととらえて、総攻撃をかけたい考えです。

拡大首相官邸に入る杉田和博官房副長官=2020年10月15日午前9時17分、首相官邸

 杉田氏は警察官僚から内閣官房副長官となり、最終的には政界進出して副総理にまで上り詰めた故・後藤田正晴氏が内閣官房長官だったときの秘書官(事務取扱)でしたが、まさに同じようなキャリアパスを築いてきたことを考えれば、後藤田の異名「日本のアンドロポフ」とは言わずとも、安倍・菅内閣のコアであることは誰の目にも明らかです。安倍政権の「負の遺産」までを継承したということになれば、安倍政権後期の悪印象を菅政権にも転写することができ、野党には格好の好材料となります。

 とはいえ、危機管理に強い杉田氏が易々と野党から攻撃されるとも思えず、臨時国会という限られた時間の中でどこまで野党がこの問題に追及できるかが序盤戦のみどころとなりそうです。

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筆者

大濱﨑卓真

大濱﨑卓真(おおはまざき・たくま) 選挙コンサルタント

1988年生まれ。青山学院大学経営学部中退。2010年に選挙コンサルティングのジャッグジャパン株式会社を設立、現在代表取締役。衆参国政選挙や首長選挙をはじめ、日本全国の選挙に与野党問わず関わるほか、「選挙を科学する」をテーマとした選挙に関する研究も行う。

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